健康科学部社会福祉学科では、10月20日に伊勢原キャンパス3号館で「精神保健福祉現場実習報告会」を開催しました。国家資格である精神保健福祉士の資 格を取得するために必要なこの実習科目は、現場での援助技術の習得を主な目的としています。実習期間は4週間以上とされ、当科目を学ぶ4年次生は、医療機 関施設と社会復帰施設の両方で実習を行います。当日は医療機関施設での実習を終えた4年次生10名が、それぞれの実習成果を発表。次年度の実習に参加する 3年次生や実習先の指導者、教職員ら約35名が聴講しました。
登壇した学生たちは、事前に計画した目的とそれぞれの現場での実習内容を報告。「患者さんとの日々のかかわりの積み重ねが信頼関係を生み、相手のニーズを 把握することができると感じました」「多職種間での情報共有を行うことで、一人の患者さんに対する支援を多面的に考えていくことができると思いました」な どと語りました。出席した実習先の病院や診療所の指導者からは、「対応は一つだけではなく、いろいろな選択肢の中から選べることを認識できて、いい実習が できたのではないかと思います。これからも視野を広げていってください」「自分の視点をもって現場実習する様子は、とても頼もしいものでした。ぜひワー カーとして働いてほしい人材ですので、今後の活躍を期待しています」などの言葉が寄せられました。
実習を指導する稗田里香准教授は、「精神保健福祉士の実習現場は、病や生活のしづらさに苦しむ患者さんや利用者さんに対して、自己を開示した上でどう向き 合うかが問われる実習です。現場は生々しく、学生たちはさまざまな辛苦も体験してきたようですが、各自の発表を聞いていると相手や問題と真摯に向き合おう とした姿勢が伺われ、また、困難を乗り越えて清々しい表情で報告する姿に成長を感じました。事前学習と実習がうまく連動できた学びになったと思います」と 語りました。