健康科学部では5月20日、6月17日、7月15日に伊勢原キャンパスで、「看護福祉パートナーシップ実践法A」成果報告会を実施しました。この授業は、対人援助職の基盤となる「利用者主体」「利用者尊重」の考えを基本に、他職種とチームを組んで目的を達成するためのコミュニケーションの方法や連携?協働のあり方を、グループワークを通じて学ぶものです。看護学科と社会福祉学科の学生約50名が8班に別れて「臨床」「施設」「学校」の現場での事例について支援方法を検討し、その成果を3日間にわたって報告しました。
最終日には、不登校になった男子中学生に対するスクールソーシャルワーカー(SSW)としての支援についてグループごとに発表しました。生徒に関する情報収集や問題点の把握、支援目標の設定、家族や関係者へのアプローチなどについてスライドを使ってプレゼンテーションし、各発表について活発な質疑応答や意見交換を行いました。
学生たちは、「3つの事例検討を通じて、医療や福祉に関する職種とその役割を知りました。今後は他職種との関連を意識しながら看護を学んでいきたい」「メンバーの立場や意見を尊重しながら、グループの中で自分の果たすべき役割を考えました。チーム支援の意義や重要性を認識しました」などと感想を話していました。指導にあたった看護学科の石原孝子講師は、「多くの専門職がかかわる医療や福祉の現場では、互いの役割を意識し、視点や意見の違いを理解し合うことが大切です。さまざまな考えをどのように集約して支援に生かしていくかを常に考えてほしいと思います」と語っていました。