湘南校舎を拠点に活動する体育会バーベルクラブの川中健介選手(熊本校舎?経営学部3年次生)が、11月2日から7日までスペインのサンタ?スサンナで開催されたIFBB世界男子選手権大会に出場。メンズフィジーク173㎝以下級で各国の代表選手と競い4位に輝きました。この大会は、ボディビル、クラシックボディビル、クラシックフィジーク、メンズフィジーク、マスキュラーメンズフィジークの5つのカテゴリーで世界一を決めるもので、日本からは24名が出場。川中選手は、今年8月に仙台市で開催された「オールジャパンジュニア選手権」で「メンズフィジーク172cm以下級」と各部門の優勝者で競う「オーバーオール」で優勝するなど好成績を収めたことから、12月にイラン?テヘランで開催される「IFBB世界男子ジュニア選手権」への出場を予定していましたが、同国の国内情勢を鑑み今大会への派遣に変更となりました。
川中選手は、10月2日に福生市民会館大ホールで開催された第56回全日本学生ボディビル選手権大会で昨年度に続いて連覇を果たした後、世界大会に向けて調整を開始。食事量やトレーニングなどで筋肉を発達させて体を大きくする「バルクアップ」を考えていましたが派遣変更の連絡を受けて、トレーニングのメニューも変更。同部の有賀誠司監督(健康学部教授)の指導のもと、短期間での改善が見込める腹筋の強化だけでなく、塩分や水分量をコントロールしてきました。31日に日本を出発し、現地でも最終調整としてトレーニングに取り組みました。川中選手は、「大会直前に、より体を大きく見せるためにはたくさんの白米を食べてカーボローディングを行いますが、スペインではジャスミン米しか手に入らないのでうまくいくか不安がありました。しかし、ジャスミン米は白米よりも水分が少なく、そのおかげでかえってコンディションを整えられました」と振り返りました。
フィジーク173㎝以下級は11月4日に実施。日本からは川中選手以外にも国内大会で好成績を残した選手3名が参加しました。「出国前は『海外大会の入賞できれば』という気持ちだったのですが、現地でコンディションを整えていくうちに『日本人メンバーに勝って、世界の舞台でも上位入賞したい』という気持ちに変わりました」と話す川中選手は、均整の取れたボディメイクを披露して出場者23人から15人に絞られる予選を通過。セミファイナルでは、ピックアップ審査の上、通過者が呼ばれるファーストコールで名前が挙がり、決勝の6名に選ばれました。決勝でも堂々としたポージングを見せ、同級で日本人最高位の4位に選ばれました。川中選手は、「3位の選手にあと1点届かなかったのがとても悔しかったのですが、フィジーク部門で日本人学生が入賞するのは初めてのことと知り、結果を残せてよかったと感じていいます。今後は、バルクアップと腹筋強化に重点を置くとともに、一からボディメイクを見つめ直して、来年も世界大会に出られるようにトレーニングに励みます」と決意を語りました。
指導にあたった有賀監督は、「バーベルクラブは、昨年度から準公認団体として活動を開始し、今年4月の公認昇格を経て11月から体育会の所属となりました。川中選手は、創部初期からのメンバーで、高校生時代からボディビル大会での優勝経験などから即戦力として結果を残してきてくれました。今大会に向けて、審査において重要な要素となる腹部にできるだけ深い溝ができるように徹底的に指導しました。競技の採点は日本基準と国際基準では少々違う可能性があることから、どのような評価になるか心配していましたが、大学生という枠組みを超えて世界の舞台でも彼が高評価を得てとてもうれしい。この結果は、川中選手の自信にもつながったと思いますので、今後も国内外の大会での好成績を期待しています」と話しています。