2021年度の「九州キャンパス教育活性化プロジェクト成果発表会」を、3月10日にオンラインで開催しました。九州キャンパスの各学部学科、農学教育実習センターの教職員が主体となり、地域社会に対して魅力ある教育活動の展開を推進することで、学生の学習効果の向上や地域社会で活躍する人材の育成につなげようと2008年度から2019年度まで、「九州キャンパス教育活動支援プログラム」として実施してきました。昨年度からは、「九州キャンパス教育活性化プロジェクト」として内容を刷新。本学が掲げる「quality of life(QOL)の向上」に向けた行動目標の中の「4つの力を身につけた人材の輩出〔教育〕」および、「地域との連携、地域での活動等、地域の活性化につながる学生主体の取り組み」を踏まえた地域または世界で活躍する人材の育成を目指しています。今回の成果発表会では今年度採択を受けた「アグリ実学スキルアップ支援プログラム」について、プロジェクト代表の阿部淳教授(農学部)が1年間の活動成果を報告しました。
発表会ではまず、荒木朋洋九州キャンパス長(学長補佐)が、「今なおコロナ禍が続く中で、学生の満足度をこれまで以上に上げる教育環境の整備が非常に重要です。この点に置いても本プロジェクトの意義は大きく、今日はどのような成果が出たのかを楽しみに発表を聞きたいと思います」とあいさつ。続いて阿部教授がプロジェクトの活動として、栽培?飼養?食品加工などについて自らの技術?知識の向上を目指す「基本プログラム」について紹介。「例年同様トラクターの運転メンテナンス講習に加え、今年度は、ドローン講習も実施しました。本講義では、基盤工学部の藤本邦昭教授やチャレンジプロジェクト『先端技術コミュニティACOT』のメンバーが講師を務めました。農学部の学生以外も学びを深める本キャンパスの特徴を生かすことができ、今後の活動への広がりも感じています」と話しました。また、地域の伝統的な資源を生かす「地域資源循環活用プログラム」や学びを社会還元につなげる「実践応用型プログラム」について、「『農ある仲間,土ほぐす福幸プロジェクト』と題して2023年度の開設を予定している阿蘇くまもと臨空校舎の圃場でヒマワリを栽培したり、読売ジャイアンツの原辰徳監督(体育学部客員教授)に阿蘇実習フィールドで作った農産物や加工品を贈呈したりとさまざまな活動を展開することができました。すべてのプログラムを通じて学生の満足度は非常に高く、1、2年次生にとっては実習が多くなる高学年へと進級を控える中でよい準備期間にもなったようです」と報告しました。
質疑応答では、教職員から数多くの質問が寄せられ、活動の広報体制や農学部以外の学生への参加を呼び掛ける方法などについて活発な議論が展開されました。