湘南キャンパスで4月15日から19日まで、フランス柔道連盟指導者講習会を行いました。同国では柔道指導者に関する国家資格が設けられており、上級資格を取得するためには日本での研修が義務付けられています。今回はナショナルチームやクラブチームで若手から同国代表まで幅広い層の選手を指導する柔道指導者と関係者ら計27人が来訪しました。
一行は、初日にフランス語の授業を履修している学生らの案内でキャンパスツアーに参加し、2日目からはさまざまな講義を受講。柔道部前部長の中西英敏名誉教授、男子柔道部監督の上水研一朗教授(体育学部)、副監督でロンドン五輪男子73kg級銀メダリストの中矢力講師(同)、女子柔道部監督でアテネ五輪女子78kg超級金メダリストの塚田真希准教授(スポーツプロモーションセンター)、卒業生でリオデジャネイロ五輪女子70kg級金メダリストの田知本遥さんから、組手やそれぞれの得意技について指導を受けました。18日には柔道男子日本代表前監督の井上康生教授(スポーツプロモーションセンター、柔道部副部長)が指導を担当。シドニー五輪男子100kg級を制した得意の内股をテーマに、襟の持ち方や足のさばき方などについて細かく指導を受けた指導者らは、「日本のきれいで基礎を大事にする柔道を学びたいと思い来日しました。とても素晴らしい時間を過ごしました」とコメント。井上教授は、「現役時代は国際大会でさまざまなフランス代表選手と対戦し、成長させてもらったので、この場で恩返しができればと考えていました。柔道を通して交流を図り、私自身も多くの学びを得ることができました」と話していました。
指導者らは期間中、武道学科の授業を学生と一緒に受講したほか、柔道部と剣道部の練習や平塚市柔道協会主催の柔道教室、付属相模高校柔道部の練習にも参加しました。最終日には湘南キャンパスで修了セレモニーを実施。体育学部の内山秀一学部長が、「本学にはスポーツの指導者や教員を目指す学生が多く在籍しており、今回皆さんと一緒に学べたことは学生にとって貴重な経験になりました。今後もさらに友好を深めたいと思います」と語り、SPCの陸川章所長が修了証を手渡しました。
その後、フランス柔道連盟役員のリオネ?ミシェール氏とバレール?リリアン氏は細田衛士副学長(文系担当)と稲津敏行副学長(理系担当)を表敬訪問。両氏は、「bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户の先生方は柔道の技術だけでなく基本となる考え方や文化も細かく話してくださり、スポーツと武道の違いや武道としての柔道も学べました」と講習会の成果を報告しました。細田副学長は、「体を鍛えるのと同様にものの考え方や礼儀も含めた全人教育を目指していた本学創立者で柔道家の松前重義博士の考えをご理解いただけてうれしい」と語り、稲津副学長は、「キャンパス内にはモーションキャプチャを活用したトレーニング施設もあります。ぜひまたお越しください」と今後の交流に期待を寄せました。