文理融合学部地域社会学科のセタキス ラリー ジョン准教授が「2022年度ティーチング?アワード」の優秀賞に選ばれ、4月1日に授賞式で木之内均熊本キャンパス長から賞状と目録が授与されました。本学では教育の質向上を目指し、2002年度から優れた授業を行う教員らを「ティーチング?アワード」として顕彰しています。学生による授業アンケートなどの結果に基づき、学長室を中心とした厳正な審査を経て学長により決定されるもので、2023年度は5名に優秀賞を授与しました。
言語学習心理学や心理測定などが専門のセタキス准教授は、「英語リスニング&スピーキング」や「基本英会話」など主に語学の基礎となる科目を担当しています。授業では、コミュニケーションの重要性を意識し、学生たちの名札を用意。語彙の習得をはじめ、「英語で質問を聞き、答える力」、「短い会話ができる力」を育てる内容を目指しています。「英会話が苦手な学生は、英語を話すこと自体に恥ずかしさを感じているケースが多く、特にリラックスできなければ何も始まりません。授業中、学生たちには教室内を移動して多くのクラスメイトと会話やゲームに臨んでもらいます。名札の裏には英語での自己紹介も書いてもらうことで、フレンドリーでリラックスした雰囲気の中でコミュニケーションを図ることができます」と授業のポイントを解説。「ほぼすべての授業で取り入れている、簡単な英単語のクロスワードパズルなどを活用したグループワークでは、ペアになった学生同士が自分たちで質問を作って答える短い会話を重ねることで、次第に英語への不安を取り除いていきます。互いに協力することで、知らない他人同士から友達になっていき、コミュニケーションの楽しさを実感できる授業を目指しています」と話しました。
セタキス准教授は、「私自身は、教員というよりも学生たちの力を引き出すきっかけをつくるコーチのように寄り添うことを意識しています。学生たちには特に、授業を通じて自分のできる範囲で何事も相手に伝えられるようになってもらいたい。英語学習以外でも、困難に直面した時、いきなり“できない”と考えるのではなく、“頑張ればできる”、チャンスがあれば何でも自らの成長につなげられる人になってほしいと願っています。」と話しています。