地域社会学科の荒尾教授のゼミが「地域課題解決のための政策アイデアコンテスト」で最優秀賞を受賞しました

文理融合学部地域社会学科の荒尾千春教授のゼミが11月16日に、熊本大学で開催された「第4回地域課題解決のための政策アイデアコンテスト」で最優秀賞を受賞しました。一般社団法人大学コンソーシアム熊本が主催するコンテストで、3つの課題に計29件の応募があり、一次審査を通過した10チームがプレゼンテーションに臨みました。

荒尾教授のゼミは「熊本県の課題:熊本県内への移住定住に関する取組について」を選択して研究を重ね、当日はリーダーの澤田纏さん(3年次生)と福岡小雪さん(同)が「PR動画で移住を促進!くまもとPR動画プロジェクト~認知は移住の第一歩~」と題して発表しました。熊本県への移住者は以前から関わりがあった人のIターンが多いといった現状を解説し、関心が薄い層の移住促進を目指して「記憶に残るPR動画の制作」を提案。全国の自治体が制作しているPR動画を分析し、宮崎県小林市や長野県小諸市の動画が低予算ながら移住促進や認知度向上に効果のあった成功例として紹介。再生回数の多いPR動画を参考に「人(地域住民や市町長)が登場する」「3分以内」といった11項目の独自のチェックリストも作成し、「ポイントを抑えることで、お金をかけなくてもアイデア次第で記憶に残るPR動画を作ることができます。1万回再生動画を量産し、熊本県の認知と移住を促したい」とまとめました。

澤田さんは、「荒尾先生の授業で地域のPR動画を見たことがあり、今回の研究テーマに設定してはどうかと考え、メンバーで手分けをして各自治体の100本以上の動画を見て分析しました。移住に興味はあるけれど熊本県が選択肢に入っていない人へのアプローチに今回の成果が生かせれば」とコメント。福岡さんは、「人前でプレゼンするのは初めての経験で緊張しましたが、分かりやすく伝える話し方を意識しました。最優秀賞に選ばれるとは思っていなかったので、本当にうれしい」と語りました。メンバーの明石歩栞さん(同)は、「新体操の選手が西郷隆盛に扮して歌ったり踊ったりする鹿児島市の動画は、何回も見たくなる中毒性がある作品。このようなインパクトの重要性をアピールしました」と振り返り、古城葵音さん(同)は、「熊本県にもまだまだ知られていない魅力があります。観光地だけではなく、人の温かさやどんな人が住んでいるのかも伝えることで、より移住促進につながるのではないかと考えています」と話しました。

荒尾教授は、「動画を分析して数値化するのは難しく、研究論文も多くはありません。学生たちが一つひとつの動画を丁寧に検証し、独自の基準を作ってまとめた成果に加え、プレゼンも分かりやすかったと評価していただきました。大変な作業でしたが、粘り強く頑張ってくれました」とたたえていました。