大学院体育学研究科では6月29日に、「2021年度第1回健康?スポーツ科学セミナー」をオンラインで開催しました。このセミナーは、学内外から健康やスポーツ科学の専門家を招き大学院生や教職員に知識の幅を広げてもらおうと、年に4回開催しています。今年度はbet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户感染症の拡大により、WEBビデオ会議システム「Zoom」を用いてオンラインで実施。今回は高知工科大学講師の前田和範氏が「プロスポーツ組織による地域密着戦略」をテーマに講演し、大学院生、体育学部などの学生、教員ら72名が参加しました。
初めに本研究科長の萩裕美子教授があいさつし、「JリーグやBリーグなど、さまざまなプロスポーツ組織が地域の名前をチーム名に入れていることは、スポーツが地域の活性化に期待されていることの表れだと感じています。地域を盛り上げるにはチーム自体のマネジメントが大前提になるため、現場での課題とそれに伴う研究内容について、前田先生のお話から学んでください」と語りました。前田氏は、プロスポーツ組織が特定の市町村との連携を図る「ホームタウン制度」により、多様なステークホルダーに配慮した経営が行われていると説明。「放映権で収入を得ることが難しい小規模組織においては、地域住民の集客や地元企業との関係構築が重要になります」と語り、プロスポーツ組織の地域密着戦略に関する研究として国内外の事例を紹介したほか、組織は経営的視点から社会性と事業性に鑑みる必要があると提言しました。
講演後は参加者から多くの質問が寄せられ、前田氏は具体的な事例をもとに説明していきました。参加した藤木悠さん(大学院体育学研究科)は、「プロ野球独立リーグなどを例に、チームや選手個人が地域とどのようにつながっているかがわかり興味深かった。地域密着を戦略とする組織にとって、社会課題解決を起点とするホームタウン活動は社会や経済の発展にもつながると感じました」と語りました。