春風亭昇太客員教授と千田嘉博名古屋市立大学教授による対談イベント「静岡×名古屋の城 ~集え!城あるところ、我らあり~」を開催しました

静岡キャンパスでは、10月2日に静岡市清水文化会館(マリナート)で人文学部の春風亭昇太客員教授(以下「昇太師匠」と称する)と名古屋市立大学の千田嘉博教授(以下「千田氏」と称する)による対談イベント「静岡×名古屋の城 ~集え!城あるところ、我らあり~」を開催しました。日本テレビの人気番組「笑点」の司会を務める昇太師匠は、2021年に本学客員教授に就任。これまでにも学生や地域の方々を対象に公開授業を実施しています。年間で40~50カ所の城を巡る“山城好き落語家”としても知られ、城に関する著書も多数執筆しているほか、今秋学期から本学に再入学し、人文学部の学生と共に学んでいます。城郭考古学が専門の千田氏は、城郭の調査による歴史の解明に留まらず保存?活用方法についての研究を展開。2016年にはNHK大河ドラマ「真田丸」で城郭考証も務めました。

当日は、学生や教職員、地域住民ら約250名が来場。大きな拍手で出迎えられた昇太師匠と千田氏がそれぞれの「城巡り」のこだわりや思い出を披露し、「静岡×名古屋」と題したトークバトルでは「城への愛情」のこもった“舌戦”を繰り広げました。昇太師匠は、「静岡の城を語るならまずは、今川家の居館『今川館』について話したい」と声を弾ませ、跡地から発見された出土品や史料を紹介。さらに「私は昔から今川義元を愛しているので、着物には今川家の家紋を“勝手に”使ってきました。けれど、2017年に大河ドラマ『直虎』で義元の役を演じさせてもらい、今は堂々と身に付けています」と誇らしげに着物を広げました。一方の千田氏は、「義元の話が出れば、愛知代表は織田信長をテーマに話すしかありません」と笑みを浮かべ、信長生誕の城として知られる「勝幡城」や居城としていた「小牧山城」の特徴を説明。二人の講演は熱を帯び、徳川家康とゆかりの深い「岡崎城」や「浜松城」をはじめ、両県の城郭の魅力を語り合う場面では、「この石垣を見ながらお酒を呑んだら2日酔いになりますね」「一見森にしか見えない場所に土塁や馬出しの跡を見つけたときの興奮はたまりません」と共感し合いながら、マニアックな城トークを披露していました。

来場者からは、「同じ清水区出身の昇太師匠の大ファンなので、講演会をとても楽しみにしていました。千田先生との掛け合いに笑いが止まらず、あっという間に終了時間になってしまいました」「私も城巡りが趣味なので、お二人の話にうなずきながら聞き入りました。次は全国の城をテーマに開催してほしい」といった感想が聞かれました。