教養学部と健康学部が「ひらつかオレンジフェス」の運営に協力しました

教養学部芸術学科の近藤真由准教授のゼミと、健康学部健康マネジメント学科の阿部正昭教授と菅野和恵教授(健康学部長)のゼミが、9月21日に平塚市中央公民館で開かれた「ひらつかオレンジフェス」の運営に協力しました。昨年6月に成立した認知症基本法で9月が「認知症月間」、9月21日が「認知症の日」と定められたことから、平塚市では認知症に関する理解を促進することを目的として同日に、有識者による講演会や認知症予防のエクササイズ、認知症患者やその家族による楽団「ひらつかオレンジオーケストラ」演奏会など多彩な企画を用意。学生たちが会場案内や演奏会などに協力しました。

当日は両学部の学生と教員32名が参加。学生たちは開場とともに訪れた来場者にパンフレットを手渡すとともに入口扉に誘導しました。その後、繁田雅弘氏(東京慈恵会医科大学名誉教授)による基調講演「認知症と不安なく付き合うために」に続いて行われた、認知症予防を目的に開発された運動やフラダンス、懐かしの映画音楽などといったプログラムにも参加。来場者らと一緒に、座席で手拍子や足踏みといった動作の難易度がだんだん上がる運動に挑戦しました。最後は、「ひらつかオレンジオーケストラ」の皆さんと舞台に上がり、トーンチャイムや手作りのマラカスなどで演奏に参加しました。

遠藤未悠さん(教養学部4年次生)は、「高齢者の方にはハンドベルの金属的な音よりトーンチャイムの優しい響きの方がいいと思い、皆で練習してきました。認知症病棟で音楽療法の実習をしたときの経験を思い出しましたが、いざ自分たちが演奏するとなると勝手が違い、合わせるのに苦労しました」と振り返りました。また、会場の設営や後片付けにも協力した内山世那さん(健康学部4年次生)は、「私は医療ソーシャルワーカーを目指していますが、オレンジフェスに参加して、認知症の方たちと今後どのように向き合うのか考えるいい機会になりました」と話しました。

近藤准教授は、「音楽療法は対象によって目的が異なります。学生たちには、楽しんでいただくこと以上の目的を持って、そのためには、“音楽でどうしたら良いのか”を考えられるようになるためにも、多様な現場を体験してほしい」と話しました。菅野教授は、「健康学部学生の認知症への関心は高く、繁田先生の拠点であるSHIGETAハウスに出向いたゼミ生もおりました。教養と健康の両学部における異なる学びを生かし、得意分野を持ち寄ることで幅の広い活動につなげていければ」と話しています。