観光学部観光学科2年次生の西山紗和さんが、12月21日に天理大学杣之内キャンパスで行われた「全国スペイン語弁論大会」で特別賞を受賞しました。天理大学が主催する本大会は、語学教育や社会問題、自身の経験などさまざまなテーマについてスペイン語で発表するもので、今回は全国から14名の学生が参加しました。

西山さんは「当たり前の暴力」と題して、性的指向や人種、障害、年齢などの多様性を考慮せず、自身が“当たり前”だと思う価値観を相手に押し付けてしまう危険性について提言。どんな相手とでも起こり得る問題であることを訴え、「“当たり前の暴力”を避けるには、自分にとって何が当たり前なのかを見直し、相手にとっては何が当たり前なのかを考えることが大切です。自分の基準を相手に押し付けないことは、意識していないと難しいかもしれません。しかし、一人ひとりが心がけることで生きづらさを感じる人は少なくなるでしょう」と語りました。大会を振り返り、「準優勝した昨年度に続き2回目の挑戦だったので、前回仲良くなった他大学の友人と再会してリラックスでき、余計な力が入らずスピーチに臨むことができました。スペイン語を上手に話すというよりも、自分の考えを会場の人たちに伝えようと意識したことで、今までで一番気持ちの入ったスピーチができたと思います」と笑顔で語りました。
指導に当たった語学教育センターのシプリアン?サンティアゴ教授は、「インターネットを使えば1人で語学学習ができる今の時代にあって、単語や文法だけでなく情熱を伝えるのが私たち教員の役割です。自分の思いをしっかりと伝えた西山さんの情熱は素晴らしく、このような学生の指導に携わることができて幸せです」と評します。西山さんは、「スペイン語の勉強は高校から続けていますが、大学ではスペイン語圏の文化や日常生活のことなど、勉強の知識以外のこともたくさん教わることができ、楽しくスペイン語を学んでいます。多様な言語でコミュニケーションを取ることが楽しいので、さまざまな文化を学びながら世界各地のすてきな観光地やおいしい食べ物を探してみたい」と話しています。