海洋学部水産学科の李銀姫准教授と一般財団法人漁港漁場漁村総合研究所の浪川珠乃上級研究員が編訳した電子書籍『水面上の生命』が、5月20日にTBTI Globalから発行されました。李准教授と浪川上級研究員は、世界規模のグローバル?パートナーシッププロジェクト「TBTI(Too Big To Ignore:無視するには大きすぎる)」のメンバーで、2020年7月に国内の研究者と連携し、日本支部としてTBTIJapanを設立。国内外の小規模漁業を研究の対象にしながら、シンポジウムやイベントを開催しています。
本書はTBTIの創設メンバーで、漁業管理と漁業コミュニティを専門とする社会科学者スヴェイン?イェントフト氏(ノルウェー トロムソ大学名誉教授)が2019年にまとめた『Life Above Water』(発行:TBTI Global)を編訳したもの。李准教授は本書について、「多くの研究者が一緒になって、翻訳のみではなく、翻訳著者によるコラム及び漁業者や行政関係者等によるコメントも掲載し、小規模漁業の重要性を訴えると同時に、小規模漁業の持続性を確保するための方法について議論した内容がまとまっています。学術書でありながら、エッセイ形式で書かれているのでとても読みやく、海洋関連分野において注目の集まるトピックスや小規模漁業の関連性を網羅しています」と紹介。また、「小規模漁業の認知度の向上とともに、適切なガバナンス?政策のあり方について、みんなで考えるきっかけを提供するべく、インターネットから誰でも無料で読むことができるようになっています。学生をはじめ、若い世代の人たちにも現代社会の問題を知ってもらいながら、さまざまな視点から課題解決に取り組むヒントとして活用してもらえたらうれしい」と語っています。
『水面上の生命』は以下から閲覧することができます。