伊勢原キャンパスと医学部付属4病院(付属病院、東京病院、大磯病院、八王子病院)では、教職員を対象とした「第10回Good Jobコンテスト」を開催しました。日ごろから各部署で取り組んでいる仕事や職場環境の改善策を共有し、業務のさらなる充実や効率化を図ることを目的として毎年実施しているものです。サービスの向上や職場環境の改善、コストの削減を目指す「業務?職場環境改善事例部門」には、事務部のほか、看護部、診療技術部、薬剤部のスタッフ、医学部の教員など幅広い部署から19件がエントリーし、11月28日にプレゼンテーション審査を実施。12月9日に結果を発表し、Good Job大賞のほか優秀賞など7件を表彰しました。
Good Job大賞を受賞したのは、伊勢原教育計画部伊勢原教学課の里見なつきさんをリーダーとする4名が取り組んだ、「業界初!? 成績トリアージの開発と先駆的保護者サービスの実現」です。医学部生の留年の低学年化と増加が全国的に進んでいることに危機感を持った里見さんらは、学生はもちろん、保護者にも問題意識を持ってもらうため、配布する成績表の記載方法や保護者との個人面接の方法を見直しました。成績表は、各年次の評価と国家試験合格ラインとの相関関係が一目でわかるよう改善。また、本学部が実施している「父母懇談会」の開催通知に試験日程や出欠を簡単に回答できるQRコードを掲載するなどの工夫をし、多くの保護者と教員との個人面接を実現しました。里見さんは、「指導する先生方の学習支援にかける強い思いが保護者に伝わっていないのを残念に思っていました。その橋渡しをするため、双方から意見を聞いて、チームで課題を整理することから始めました」と振り返ります。
「“仕事に追われるのではなく、仕事を追っていく”ことを念頭にプロジェクトを進めてきました。第10回という節目にGood Job大賞を受賞できて、大変光栄に思っています。忙しい中、快く協力してくれた伊勢原教学課の職員をはじめ、医学部の先生方や保護者会の皆さんに感謝しています」と里見さん。「他大学にさきがけ、2011年度から伊勢原教育計画部長を中心に地道に進めてきた成績トリアージを構築できたことで、入学から国家試験合格までの“地図”ができたと感じています。今後も、さらに“面倒見の良医(いい)大学”を目指すとともに、医師を目指す学生や保護者の皆さんにそれをアピールしていきたい」と抱負を話しています。
なお、日々の業務の中で実施している「私のちょっとした工夫部門」については17件の応募があり、書類審査により最優秀賞1件と優秀賞5件が決定。最優秀賞には、付属大磯病院診療協力部放射線技術科の杉山誠さんが取り組んだ「Let’s工作!コスト0 医材の空き箱で在庫管理?補充を簡単に!」が選ばれました。