経営学部観光ビジネス学科の小林寛子教授のゼミ(エコツーリズム研究室)ではこのほど、熊本市西区河内町芳野地区に伝わる伝統料理のレシピカードを作成しました。小林ゼミでは、2013年度から同地区で観光資源調査やイベントの企画?運営を行っており、高齢化や過疎化が進む同町芳野校区の活性化を目指し、15年度から毎年「オレンジカクテルナイト」と題したイベントを開くなど、地域住民との交流を重ねてきました。レシピカードの制作は、同地区の郷土料理を後世に残そうと、小林教授とゼミ生たちが発案。昨年度から同地区在住で“食の名人”として知られる杉本純子さんの協力を得て、学生たちが季節ごとに取材に訪れ、作り方を記録するとともに写真撮影を続けてきました。
カードは料理をする際に使いやすいようコンパクトなサイズとし、完成した料理の写真と材料、分量、作り方をわかりやすく簡潔にまとめています。「たけのこの炊き込みご飯」や「ちらし寿司」「いもの柚子みそあえ」「イノシシ肉の角煮」「だご汁」など、季節ごとに楽しめる料理をはじめ、熊本の名物料理、芳野地区ならではの食材を用いた料理など幅広く取り上げました。中心になって取り組んだ堀若菜さん(3年次生)は、「1年上の先輩方による取り組みを引き継ぎ、杉本さんへの取材を続けて昨年8月ごろから編集を始めました。文章の校正など慣れない作業も多く大変な面もありましたが、納得のいく出来上がりになりました。私自身、これまで芳野地区の皆さんと交流を続けてきて、住民の皆さんの温かさに魅了されていますが、料理にもその“温かさ”が表れていると思います。ぜひ多くの方たちに見てもらえたら」と話しています。