Bridgestone Solar Car Summit 2023第一部でソーラーカーチームの木村監督が講演しました

湘南キャンパスで活動するチャレンジプロジェクト「bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户ソーラーカーチーム」監督の木村英樹教授が8月29日に東京都小平市のBridgestone Innovation Parkで開かれた「Bridgestone Solar Car Summit 2023」第一部で講演しました。このイベントは、今年10月にオーストラリアで開催される世界最大級のソーラーカーレース「Bridgestone World Solar Challenge 2023」(BWSC)※のタイトルスポンサーである株式会社ブリヂストンが、持続可能なモビリティの可能性を広げる“最もサステナブルなEV”であるソーラーカーの未来と、ソーラーカーレースの最高峰であるBWSCのオープンプラットフォームとしての価値について、各分野の専門家が紹介するものです。

株式会社ブリヂストンモータースポーツ部門長の堀尾直孝氏によるあいさつに続いて登壇した木村教授は、「ソーラーカーの開発はどこまで進んだのか?」と題して講演。本学におけるソーラーカー開発の歴史や、太陽電池、モーター、タイヤなどの技術の進化を解説しました。続いて、ブリヂストンモータースポーツ部門MSタイヤ設計第1課の木林由和氏による「ブリヂストンの BWSC における取り組み」、東レ?カーボンマジック株式会社代表取締役社長の奥明栄氏による「東レ?カーボンマジックの BWSC における取り組み」と題した講演も実施されました。後半のクロストークセッションでは、「ソーラーカーの未来と、オープンプラットフォームとしてのBWSCの価値」をテーマに、木村教授と堀尾氏、奥氏、BWSCに出場する工学院大学ソーラーチーム監督の濱根洋人氏が登壇。ソーラーカーを動かすテクノロジーの進化をはじめ、オーストラリアを走行する際に求められるタイヤの性能などについてそれぞれの立場から意見を交わしました。

席上、ソーラーカーが日常で走る未来の可能性について木村教授は、「科学者の立場では実用化は可能と言いたいが、現実的には高効率的なEVへのチャージ機能などで搭載されるにとどまるのではないかと考えています。鋼鉄製の車両から軽い炭素繊維製の車両への転換が実現し、空気抵抗の少ないデザインの車体が登場すると実現が近づくのではないでしょうか」と語りました。また、BWSCに向けて「搭載できる太陽電池がシリコン製に統一されたため、以前からシリコン製を用いてきた我々にうってつけのレギュレーションになりました。新型コロナ禍で大会経験者が少ないという点に不安も感じていますが、逆にチャレンジのしどころであるとも言えます。BWSCはレースとしての競争という面もあり、スタート前はピリピリした空気にもなりますが、3000kmを走り切りゴールするとみんなで和気あいあいと情報交換する共創の場でもある。優勝に向けてチームにプレッシャーもかけながら大会に臨んでいきたい」と話しました。

続く第二部では、本学ソーラーカーチームの参戦体制発表会も実施しました。発表会の様子は以下のリンクからご覧ください。

※Bridgestone World Solar Challenge 2023
オーストラリアのダーウィンからアデレードまで3000kmの道のりを約5日間かけて走破する世界最高峰のソーラーカーレース。各国?地域から集まった学生らによる40以上のチームが終結し、過酷な砂漠地帯を舞台にしのぎを削ります。ソーラーカー開発は、学生と企業のエンジニアによる産学共創の場であり、若きエンジニアたちが学校や企業の垣根を超えて切磋琢磨する、未来のモビリティ人材育成の場としても世界的に注目を集めています。