札幌キャンパスでは5月12日に、マルチメディアホールで教員を対象としたFD研修会「マスクをつけていても『通る』声を作る秘訣」を開催しました。北海道放送の堰八紗也佳アナウンサーを講師に招き、新型コロナ禍でオンラインによる遠隔授業が続いたため学生と面と向かって講義を行う機会が減少した一方、今年度から対面による面接授業を実施する中で教室では教員もマスクを着用するため、制限のある中でも“通る声”をつくることでより学生に内容が伝わる授業を実現しようと企画したものです。
当日は、初めにFD委員の武藤望生准教授(生物学部海洋生物科学科)が研修の意義について説明した後、堰八アナウンサーが登壇。アナウンサーの仕事についての紹介に続いて、腹式呼吸を用いた発声方法や、聞き取りやすい話し方をするために母音の発声が重要である点などを説明。「マスクを着けて放送に臨むのはわずらわしさがありますが、アナウンサーは普段から『通る声』『響く声』を出すよう普段から心掛けているのでしゃべりづらいことはありません。喉の筋トレ、肺の機能を高めるトレーニングが重要であり、毎日の発声練習で鍛えています」と語りました。また、「アイウエオ、イウエオア、ウエオアイ……」と実際にアナウンサーが取り組む発生練習も披露しながら、長音の出し方や口の開き方、話す間合いやテンポ、短いセンテンスへの意識などを解説しました。また、「話の内容をより相手に伝えるためには、どのような場所で、誰に向けて、何人を相手に話しているのか空間を把握することが重要。その場所やマイクの有無によって声の扱い方は変わりますが、腹式呼吸による声の出し方は基本的には同じです。母音を大切にすることを忘れないでください」と呼びかけました。
続いて質疑応答も行い、喉のケア方法や活舌をよくする方法など多くの質問が寄せられました。最後に網野真一札幌キャンパス長が謝辞とともに、「楽しいお話の中にも非常にためになるポイントが多くあり、我々もトレーニングを取り入れていきたい」と話しました。