品川キャンパスで活動するチャレンジプロジェクト「Takanawa共育プロジェクト(TKP)」が6月12日に、東京都港区のTokyo Yard Buildingで実施された「TAKANAWA BEE PROJECT」による養蜂体験に参加しました。「TAKANAWA BEE PROJECT」は、JR東日本が中心となって進めている高輪ゲートウェイ駅周辺におけるまちづくりの一環として2023年度から始まったもので、TKPは今回が初めての参加となりました。TKPでは、22年度から同駅周辺エリアで地域の事業者や学校、近隣住民と共にビールの原料となるホップを育てるコミュニティ活動「TAKANAWA HOP WAY」に参加し、高輪産のホップで作る地ビールの完成を目指しています。今回もこの活動や地域に花を植える活動に取り組む近隣住民ら7名と、メンバー5名が参加しました。
当日はまず、「TAKANAWA BEE PROJECT」に協力している養蜂家の金子裕輝氏がミツバチの生態や養蜂について講義。参加者は、ミツバチを頻繁に見かける春は花の時期であるとともに分蜂の季節であることや、女王バチ?働きバチ?オスバチの役割分担、また植物が実をつけるために必須な受粉など、ミツバチが人間にとって大切な役割を果たしていることなどを学びました。
その後、ハチ除けの防護服を着用してビル屋上に設置された養蜂箱を見学。金子氏が巣箱の構造をはじめ巣から半径2~3㎞あるミツバチの活動範囲について説明。ハチが蜜を集める植物が異なる春と秋ではハチミツの色、味わいが変化すること、一匹の働きバチが一生でつくるハチミツは、わずかティースプーン1杯ほどであるといった知識も披露されました。金子氏は、「高輪ゲートウェイ駅周辺は都心でありながら公園や花のある住宅の庭が点在し、緑が多い地域。これからもミツバチを通して地域の環境を守ることの大切さを守ってください」と話しました。
続いてメンバーと参加者が、巣箱からハチミツを集める収穫作業に挑戦。表面をおおっているミツロウを丁寧にはがすと、蜜が貯まっている蜜枠を分離器に入れ、手回しでハチミツを分離しました。収穫したハチミツの味見では、参加者から「花の香りがする」「複雑な味わいでおいしい」などの声が上がりました。
TKPの野久保隆太さん(情報通信学部3年次生)は、「品川キャンパスは都心にありますが、周辺地区は緑が豊富だとあらためて気づきました。想像以上の量のハチミツが収穫できて貴重な体験になりました」と話しました。この日のイベントリーダーを務めた鳴神佳乃子さん(同)は、「蜜枠を持ったりハチミツを抽出したりと、都心では滅多にできない体験でした。ミツバチやハチミツについても詳しく説明していただき、新たな知見に触れることができました。去年の夏に採取したハチミツとイベント時に採取したハチミツの味も比べられて、とても学びの多いイベントになりました」と語っています。