3.11 生活復興支援プロジェクトが8月24日、東日本大震災発生直後から復興支援活動を続けている、岩手県大船渡市三陸町越喜来(おきらい)泊地区で、「結の 道」と名づけて散策路として整備する計画のスタートイベント「結の道―夏夜に浮かぶ光―」を開催しました。「結の道」整備活動は、東日本大震災による津波 とその後の防災集団移転促進事業によって高台と低地に分かれた住宅地を、新たに遊歩道を整備し「結ぶ」ことで、高台に住む方々と低地に住む方々の心の距離 を縮めるとともに、地域住民が日常的に津波の高さを認識し、後世の人々に避難の目印として役立ててもらうことを目的に、地域住民の協力を受けて建設を進め る計画です。
イベント当日は、海側に「みなと口」、山側に周囲の景色にちなんで「さくら口」と名づけ、地域の子どもたちと一緒にそれぞれ の看板を作成。草を刈って整えた路上に、約25mごとに50個の行灯を設置して道のりを照らしました。また、看板作りや道のライトアップに加え、今後の活 動計画についての説明会やプロジェクトメンバーと地域の方々との親睦会も実施しました。イベントの運営リーダーを担った中津川毬江さん(工学部4年次生) は「完成後の道を住民の方々にイメージしていただければ。また、一緒に結の道を歩いた子どもたちが、”楽しかった”と感想を聞かせてくれました。将来、こ の地区を担っていく子どもたちに、活動の意味をわかってもらえたのでは」と話していました。
「結の道」計画は今秋から具体化に向けて動き 出し、5年をかけて道を整備する予定です。プロジェクトでは随時、現地で交流イベントなどを開催していく計画を立てています。プロジェクトの学生リーダー を務める花塚優人さん(同2年次生)は、「被災地の復興はまだまだ途中です。活動の中で実際に被災地を訪れ、後輩たちにもプロジェクトの意義を伝えてい き、継続的な支援につなげたいと考えています」と語っています。