阿蘇は箱舟プロジェクトが7月6日に熊本県南阿蘇村で、オオルリシジミ生息環境改善のための「除草活動」を実施しました。
本 プロジェクトは阿蘇地域に生息する動植物の保全活動を目的に、阿蘇校舎と湘南校舎で活動しており、市民ボランティア団体「水源の森林ボランティアネット ワーク」と協力し、オオルリシジミの生息環境の保全と地域との連携強化を目的として、クララや希少な植物を避けた除草活動を実施しました。
阿 蘇の草原に生息するオオルリシジミは、環境庁のレッドデータブックにおいて絶滅危惧I類に指定されている希少な蝶で、「クララ」と呼ばれるマメ科の植物を 食草としています。苦味が特徴のクララを、放牧の牛たちは食べません。そのため、クララが生育する草原が維持されてきました。しかしながら、近年は放牧農 家の減少などの理由から草原が荒地になり、オオルリシジミの生息環境の悪化が懸念されています。
除草作業は、南阿蘇村の5ヘクタールの草地で刈払い機や大鎌を使いながら、4時間かけて行いました。
すべての範囲を除草するには至りませんでしたが、全体の半分ほどの草が刈り取られ、ススキなどの背の高い雑草に隠れていたクララが生息していることを確認しました。今回は、湘南校舎のメンバーも3名参加し、実際に阿蘇の希少な動植物を見ることができました。
プ ロジェクトリーダー碇元貴也さん(大学院農学研究科農学専攻修士課程2年次生)は「除草活動の前に除草の方法について説明会を実施したことで、効率的に除 草を行うことができました。今回、全ての範囲を除草できませんでしたが、メンバーも達成感を感じられました」と語っています。