スチューデントアチーブメントセンター?チャレンジプロジェクトの3.11生活復興支援プロジェクトが3月22日に、活動10年史『被災地と共に、歩み続ける』を発行しました。東日本大震災発生直後の2011年3月31日に発足した本プロジェクトは、岩手県大船渡市三陸町越喜来泊地区での応急公民館「どんぐりハウス」建設から活動をスタート。同地区や宮城県石巻市北上町十三浜相川?小指地区で、地域に寄り添いながらさまざまな復興支援活動を継続してきました。また、キャンパスのある神奈川県平塚市を中心に、イベントなどで東北の特産物を販売し風化防止を訴えるなど、「持続可能な開発のための復興支援」をコンセプトに活動を展開しています。
10年史は、こうしたプロジェクト活動の10年間の軌跡や復興の歩みを記録として残そうと企画したものです。被災地の住民と学生が協力して展開した復興活動を紹介するとともに、今後起こりうる災害に対する復興支援の一つのモデルケースとなる内容を掲載。また、プロジェクト発足の経緯や理念、10年間の活動年表のほか、歴代プロジェクトリーダーによる座談会、地元の方々へのインタビュー、学生たちが支援活動から得た学びなどを収録しています。冊子は300部を関係者や団体などに配付するほか、プロジェクトのホームページでも内容の一部を公開します。
書籍の制作リーダーを務めた越光蓮さん(工学部建築学科4年次生)は、「2019年5月から企画を立て大震災から10年の節目となる今年3月の発行を目標に取り組んできましたが、制作が本格化する昨年度はbet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户感染症の影響で対面での活動ができず、原稿作成や編集作業などはリモートで連絡を取り合いながら進めることになり、非常に苦労しました」と振り返ります。「この10年間でプロジェクトの先輩方が被災地の皆さんとしっかりつながり、資料や情報なども含めて活動が引き継がれてきました。10年史の構成では『イベント開催』や『建物』など各項目についてだけ知りたい場合でも使いやすいよう構成しています。また、いざ災害が発生した時に電子媒体は使えませんが、紙媒体であれば手に取って参考にしてもらえます。実用的な仕上がりになっているので、読者の皆さんにさまざまな場面で参考にしてもらえれば」と話しています。
また、プロジェクトリーダーの今井響さん(理学部情報数理学科3年次生)は、「10年史の制作と同様に、昨年度はプロジェクト全体としても新型コロナ禍で東北での活動は行えませんでした。ただ、私たちはどれだけ離れていても被災地の方々への支援活動や震災の風化防止を継続していきたいと考えています。新型コロナ禍の収束を見据えながら、課題や現状を把握し、整理して新たな企画の提案などにつなげていきたい」と展望を語っています。