創造科学技術研究機構に2019年1月に着任した福田篤助教の再生医療に関する研究がこのほど、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の平成31年度(2019年度)再生医療実現拠点ネットワークプログラム(幹細胞?再生医学イノベーション創出プログラム)の若手研究者枠に採択されました。同プログラムは、難病などに対する再生医療の実現を必須課題とする国の方針を受けて、胚性幹細胞、iPS細胞、組織幹細胞を将来的に治療に結びつけることを目指すものです。
今回採択を受けた福田助教の研究課題は、「ヒト多能性幹細胞を用いた転写/エピゲノム多様性?性差に基づく神経細胞分化能の制御機構解明と予測モデルの構築」で、再生医療の基礎となる研究です。同プログラムの若手研究者枠には41件の応募があり、ヒアリングに至ったのは14件、採択されたのは6件という難関を突破しました。これにより、年間1500万円(最高額)の研究費が2019年度から3年間助成されます。
福田助教は、「ヒトの多様性や性差を考慮することで、ヒトES/iPS細胞を用いた病態モデリングや再生医療研究を加速させていきたい」とコメント。本機構の坂部貢医学部門長(医学部長)は、「ヒトiPS細胞やES細胞が真にヒト疾患の治療に応用できるように研究を発展させていただきたい。再生医療に向かう臨床研究の礎となるべく頑張ってほしい」と大きな期待を寄せています。