総合研究機構が「クラウドファンディング型社会発信研究補助計画」を開始しました

bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户総合研究機構ではこのほど、学術系クラウドファンディングサイト「academist(アカデミスト)」を運営するアカデミスト株式会社とパートナーシップ契約を締結し、「クラウドファンディング型社会発信研究補助計画」を開始しました。本施策は、研究費獲得を目指す研究テーマを学内公募し、寄付金額が目標に達した場合のみ成立する「All or Nothing型」で支援を募り、研究遂行に必要な経費の半分を獲得した際に、残りの研究費を本機構が補助するもので、国内の大学では初めての取り組みとなります(本学調べ)。「academist」をプラットフォームとし、クラウドファンディングを通じて大学の研究を広く社会へ周知するとともに、大学としての支援も強化します。

施策の開始に伴い、6月10日にオンラインで、「クラウドファンディング型社会発信研究補助計画」に関する記者会見(共催=アカデミスト株式会社)を開きました。記者会見には、稲津敏行副学長(理系担当)と、アカデミストの阿部麻衣子氏、クラウドファンディングを実施する文化社会学部アジア学科の山花京子准教授、工学部生命化学科の三橋弘明准教授が出席しました。初めに稲津副学長があいさつし、本施策の趣旨を説明。「本学では研究成果の社会還元が大学の使命だと捉え、社会のQOL(Quality of Life)の向上に資するよう研究成果の発信にも積極的に取り組んできました。今回の施策は、社会と大学で研究を支援する仕組みとなっています。今回の活動を通じて、東海大の研究を広く社会の皆さまにご理解いただくとともに、より身近に感じてもらえたらと思います」と話しました。また、阿部氏がサイトの概要や研究補助の仕組みを解説し、「アウトリーチ活動を通じた新しい取り組みであり、研究機関としての大学の魅力を広く伝える機会にもなると考えています」と語りました。

続いて、山花准教授と三橋准教授が支援者を公募する研究テーマを紹介しました。山花准教授は、「古代エジプト人の祈りを、神像の科学的調査から読み解く!」と題し、東海大が所蔵する古代エジプト及び中近東コレクションの一つである「ヒヒ神像」の調査を企画。ヒヒは古代エジプトの知恵の神であり書記の神(知識階級の神)だった「トト神」の化身で、本神像は青銅や木材などの複合材で作られており、製作からおよそ2700~2400年経過していますが、完全な形を整えている貴重な神像です。X線CTによる構造調査やC14(放射性炭素)による年代測定、顔料や接着剤といった材質を調査する計画です。サポートに対するリターンは、ヒヒ神像をX線CTスキャンして作成する3Dデータの配付や、東海大が所蔵するコレクションのオンライン見学会などを予定しています。三橋准教授は、「顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーの治療法を開発する!」をテーマとする研究の支援者を募集します。DNAの変化によって発症するFSHDは、「DUX4遺伝子」から産生される2種類のタンパク質「DUX4-fl」と「DUX4-s」のうち、「DUX4-fl」により筋細胞が破壊されることで顔や肩、腕の筋肉がやせ衰えていく難病です。一方、「DUX4-s」は「DUX4-fl」がDNAに結合するのを阻害すると予想されることから、今回の研究では「DUX4-s」を検出するための抗体の作製に挑戦し、「DUX4-fl」から細胞を保護する方法を検討します。サポートに対するリターンは、オンライン上で研究成果などを報告する「アカデミックカフェ」への参加権や、研究風景の動画配信などを予定しています。

▼academist ホームページ
?文化社会学部アジア学科 山花京子准教授
「古代エジプト人の祈りを、神像の科学的調査から読み解く!」
https://academist-cf.com/projects/221?lang=ja

?工学部生命化学科 三橋弘明准教授
「顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーの治療法を開発する!」
https://academist-cf.com/projects/222?lang=ja