語学教育センターの斉木ゆかり教授が、「インターラクティブ?トレーニング?イン?コミュニケーション(ITC-J)年次大会」に合わせて行われた、日本語のスピーチコンテストで優勝しました。コミュニケーション技術と組織運営に関する技術の修得機会を会員に提供しているITC-Jは、地域ごとに下部組織としてクラブを設置し、年に1回、全国8地域の代表者によるスピーチコンテストを開いています。今年度はbet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户感染症拡大の影響により初めて動画審査で実施され、5月に各地区代表者がスピーチ動画を提出し、7月1日に審査結果が発表されました。
横浜市内のクラブに所属する斉木教授は、2016年度の同大会で優勝。2度目の全国出場となった今回は、大会から提示されたテーマ「青天の霹靂」をもとに、「千載一遇」と題したスピーチを披露しました。「病気で入院していた父親に付き添っていた際、うっかり眠ってしまい、看護師の声で目を覚ましたときには息を引き取っていた当時の状況は私にとって青天の霹靂でした。1メートルも離れていない距離で寝ていたのに気づかなかったことを妹に詫びましたが妹は、“お姉ちゃんが気づかないほど、安らかに眠るように亡くなったことは、お父さんにとっては幸運だったと思う”“お父さんにとっては千載一遇の機会だったんだよ”と言ってくれました」と、父親が生前愛用していた帽子を被りながらスピーチ。また、コロナ禍により大学の授業や所属するクラブの例会などが対面でできなくなった一方、オンラインでは遠隔地との交流が容易になったことや、不登校の子どもの授業参加率が上昇したニュースを紹介し、「不幸だと思うことが、できなかったことを可能にすることもあります。それを見つけられるかどうかは、私たちの心の持ちようです。青天の霹靂を千載一遇のチャンスに変えてみませんか?」と視聴者に向けて語りかけました。
斉木教授はコンテストを振り返り、「対面のスピーチコンテストであれば観客の反応を見てスピードや表情を調整するのですが、今回はカメラに向かって話すので勝手が違う難しさがありました。暗唱コンクールのようにならないために、数百人が聞いていると想像しながらスピーチしました」と振り返ります。また、「7月1日は父の88歳の誕生日になるはずだった日なので、コンテストへの参加は人前で話すことが好きだった父への弔いになったと思います。私が担当する留学生向けの日本語の授業でも毎回スピーチを取り入れているので、自らの経験を学生たちに伝えていきたい」と語りました。
▼斉木教授 スピーチ動画