建築都市学部の岩﨑克也学部長(建築学科教授)の研究室と学長室施設設備担当の職員による「Mi-3プロジェクト」が、6月からスタートしました。湘南キャンパスで2010年度以降に整備?リニューアルした施設は学生の利用率や満足度が高いことを受け、10年度以前に整備を行っておりリニューアルは未実施の施設を職員と学生の協同で憩いの場につくり替えようと企画したものです。「Mi-3」は「Mission」「Miracle」「Million」を指しており、来年3月までのリニューアルを目指します。
岩﨑学部長と学生たちは、施設設備担当から候補に挙げられた4つの場所の中から、主に体育学部や健康学部、理工系の学生が利用する6号館B棟を対象に決定。6月20日のゼミでは、工学部建築学科の4年次生から大学院工学研究科建築土木工学専攻2年次生まで25名が1案ずつ改修のアイデアを持ち寄り、資料や模型を示しながら意見を交わしました。「階段状の家具を置いて、学生が自由にくつろげる空間にしたい」「既存の什器を活用しつつ、空間に“抜け”をつくることで導線を確保してはどうでしょうか」「移動式の家具でスペースを変えられるようにするのがいいのでは」といったさまざまな意見が上がりました。約1時間のディスカッションを経て、空間を構成する巨大な家具「ジャイアント?ファニチャー」を製作する案と、布を使って空間を区切る案の2つの方向性をブラッシュアップしていくことに決定。7月5日まで2週間をかけて、大学院1年次生がそれぞれのデザイン案を深度化して考えていきます。
岩﨑学部長は、「アイデアを出し、整理してデザイン案を深め、施設設備担当の皆さんにプレゼンテーションをして、工事を担当する業者とも調整しながら実際に製作管理するところまで学生に体験してもらいます。今回のアイデア出しでは、階段をつけたり、壁を壊したりといった大掛かりな改修工事は難しいといった予算の感覚も学んでくれたのではないでしょうか」とコメント。中心となって活動する玉井颯さん(大学院工学研究科1年次生)は、「それぞれが現地調査をして案を考えました。私自身は、人は多いけれど、照明が暗く均質的でにぎわいが少ない、時間をつぶすために来ている人が大半という印象を受けました。学生たちの憩いの場になるようなデザイン案を考えていきたい」と意気込みを語りました。