大学院経済学研究科と経営学部の学生が製造業DXの成功事例を現場で学びました

大学院経済学研究科と経営学部経営学科の学生が8月20日に、静岡県磐田市のヤマハ発動機株式会社コミュニケーションプラザを訪問。同社の製造現場でのDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みについて話を聞き、実際の工場のオペレーションを見学することを目的に亀岡京子教授が企画したものです。当日は、大学院と学部のゼミ生と大学院「現代企業研究A1」の履修生合わせて5名が参加しました。

初めに、FA(ファクトリーオートメーション)推進グループやデジタル戦略部、データセンシンググループの担当者から「現場の困りごとをデジタルで解決する」アプローチについて発表を聞きました。特に「現場サイエンティスト」をいかに育成するか、DXをどのように現場に根付かせていくかといった本質的な問題について学ぶとともに、学生たちも自分たちの研究内容を紹介する貴重な機会を得ました。続いて工場を訪れ、見たことのない設備や装置に興味津々で、見学後には熱心に質問する姿も。「デジタル化に関心のない現場の人たちにどうやってその意義を浸透させていったのでしょうか」といった経営学の本質的な内容についても議論を交わし、組織論やマーケティングの観点からも深い学びの機会となりました。その後は一般公開されているコミュニケーションプラザを訪れ、展示されたオートバイに乗ったり、自動車やピアノなど同社の歴史と技術を感じさせるさまざまな製品を眺めたりしながら楽しんでいました。

亀岡教授は、「DXと言われて学生が思い浮べるのは、NetflixやUber Eatsくらいかもしれません。DX推進というかけ声とは裏腹に、結果を出せていない企業が多いのが現状です。学会で生産技術本部長の茨木氏と設備技術部の熊田氏の基調講演を聞いて感銘を受け、ぜひ学生にも話を聞かせたいと、その日の懇親会で工場見学のお願いしました。現場で見聞きした経験を今後の授業や研究につなげてくれると期待しています」と話しました。