機械工学科の学生チームが「サイエンスインカレ」のファイナリストに選ばれました

工学部機械工学科4年次生の学生チームが、1月25日に行われた「サイエンスインカレ」(主催:文部科学省、後援:独立行政法人科学技術振興機構)のオンライン審査会でファイナリストに選ばれました。この催しは、全国の自然科学分野を学ぶ学生が自主研究の成果を競い合い、課題設定能力やプレゼンテーション能力を備えた創造性豊かな人材を育成することを目的に2011年度から開かれているものです。今年度は、bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户感染症の拡大を受けてオンラインで開催。機械工学科からは工学部門に12チームが応募し、書類と動画によるプレゼンテーションの結果、全応募者の中から11チームが選ばれるファイナリストに3チームがノミネートしました。

このうち、三上駿志さんは「『羽ばたく?ひねる?前後にずらす』で三位一体の羽ばたき!
~トンボ型MAVの飛翔安定化を目指したリードラグ運動の導入~」のテーマで応募。この研究は、超小型のトンボ型飛行体(MAV)の開発を目指したものです。従来の研究では羽を上下動させる動作とひねる動作が再現できていたものをさらに改良し、前後方向にも動かせるようにすることで、より実物のトンボに近い羽根の動きを再現できるようにしました。

大谷哲平さんと梶木碩介さん、坂田駿亮さんのグループは、「ジャーナル油膜軸受の排油に謎の気泡! 可視化で明らかとなる気泡発生メカニズム」で参加しました。発電所のガスタービンや自動車のターボチャージャーの回転部などで使われている「ジャーナル軸受」で、潤滑油内に気泡が入ってしまう問題点の原因を明らかにしようと、作動中の挙動を可視化することに挑戦。高速回転中に潤滑油の給油口から空気が少しずつ入ってしまうことが原因であると突き止めました。

笹本悠太さんと山本勘介さんのグループは、薄い膜を大量に作成できるロール?ツー?ロールという技術に着目し、「縁の下の力持ちロール化技術の全貌は如何に ?巻取り速度が円周方向スリップに及ぼす影響?」のテーマで参加。薄膜を機械で巻き取っていくと、薄膜同士の間で摩擦が生じて空気を巻き込み、ずれ(スリップ)が生じることを明らかにするとともに、実験と数値解析によって巻き取り速度とずれの大きさの関係を考察しました。

学生たちは、「例年はポスター発表部門と口頭発表部門があるのですが、今年は口頭発表部門しか開かれない狭き門の中で選ばれたことをとてもうれしく思います。自分が手掛けてきた研究を高く評価していただき、自信にもつながるとともに、研究内容を広く知ってもらえたのも大きな成果だと考えています。動画を作成する過程では、わかりやすいプレゼンテーションとは何かを考えることもでき、プレゼン当日はさまざまな大学の学生の発表を通して、『工学』にかかわる技術や研究アプローチの幅広さを学ぶこともできました」と話しています。