第4回宇宙建築賞の審査会とワークショップが行われました。

今年で4年目の開催となる宇宙建築賞の審査イベントが11月18日に湘南キャンパス17号館のネクサスホールで行われました。このイベントは、宇宙飛行士の山崎直子さんらの協力のもと、工学部建築学科の十亀昭人准教授など研究者や、工学部建築学科の学生が立ち上げたサークルの「TNラボ」の学生らが運営を行っているイベントです。TNラボには、本学のみならず国内の学生が幅広く参加しており、十亀准教授の指導を受けながら毎年宇宙建築に関するイベントを企画?運営しています。今回は「火星居住施設」をテーマに作品を募集し、約20作品が集まりました。当日の審査イベントでは、審査委員長を務める東京大学院工学研究科の宮本英昭教授による講演会や宇宙建築をテーマにしたワークショップも行われ、約40名が参加しました。

講演会では、宮本教授が火星の自然環境や独特の現象について説明したほか、火星研究の最新情報を紹介しました。ワークショップでは、参加した建築学を学ぶ学生や研究者と宇宙学の関係者が2組に分かれ、これまでの応募作品から選出された2つの作品について、資材や建築構造などさまざまな視点から実現の可能性や建築する場合の技術課題を議論し、最後は各組がディベート内容を発表しました。

最後には審査結果が発表され、石松慎太郎さん(大学院工学研究科建築土木工学専攻1年)、留学生のセグティーラ?パワルットさん(同?タイ出身)らの作品が入選しました。石松さんは東京理科大学建築学部卒業後、宇宙建築の研究に取り組むために本学大学院へ進学。今回は火星で人類が生活するために欠かせないエネルギーを、気球を使った移動可能な建築物で生成するというアイデアを提案しました。審査会後には「宇宙建築のいいところは、普段の建築では使うことができないようなアイデアを取り入れられること。気球を中心に設計ができたのも宇宙建築ならではです。火星についての理解が深まるほど、建築物を作るときの課題も明らかになり苦労もありました。結果につながってよかったのですが、専門家からの講評を伺い、もっとできたのではないかと思うところもあったので、次の機会に生かしたい」と話しました。

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