「相談援助実習報告会」を実施しています

健康学部健康マネジメント学科では、11月13日から12月4日まで毎週金曜日に湘南キャンパス5号館とオンラインで「相談援助実習報告会」を開いています。社会福祉士の国家資格習得を目指す1期生の3年次生29名が、7月から9月にかけて2週間から4週間、神奈川県内の児童相談所や病院、社会福祉協議会などで実習。悩みや問題を抱えている人から相談を受け解決のためにサポートする「相談援助」にかかわる仕事を体験しました。報告会ではその成果を7分間で発表。初回はbet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户の感染拡大防止のため、発表者はマウスシールドをつけ、演台にはアクリル板を設置、来年度実習予定の2年次生は別室でオンラインを用いて聴講しましたが、感染拡大の状況を鑑み、2回目以降は発表者のみ5号館に限定し、発表者以外の3年次生と実習先指導者、2年次生はオンラインで参加する方法に変更しています。

初日の13日は7名が発表しました。児童相談所を訪れた納冨ゆいさんは、児童養護施設や乳児院への訪問に同行し、一時保護所でも3日間の実習を体験。「職員の皆さんは一人ひとりの子どものことを把握し、それぞれに合った対応をしていました。子どものできないことを責めるのではなく、できることや強みを探して伸ばしていく大切さも知りました」と話します。養護老人ホームで実習した深澤璃子さんは、「夏の暑い日に熱中症になることを危惧して利用者にエアコンをつけることを促しました。1人は承諾してくれましたが、もう1人は風が当たるのが嫌だと言い合いになってしまった。価値観や感覚を押しつけるのではなく、利用者の立場に立って考えなければいけないとあらためて感じました」とまとめました。

また、社会福祉協議会で実習した杉山玲央さんは、職員とともに地域住民のもとを訪れたエピソードを振り返り、「職員の方々は隙あれば話しかけていたのですが、私は何も浮かばず、”もっと質問してみて””メモを取りすぎ”と注意される場面が多々ありました」と苦笑い。それでも、「住民の持っている力を引き出し、地域を動かすことができるように支援するのもソーシャルワーカーの大切な役割だと感じました。人を見る力やコミュニケーション能力も必要で、資格や知識だけでは足りない職業だと知ることができました」と充実の表情を見せていました。

新型コロナの影響で厚生労働省から現場実習は学内演習に切り替えてもよいという通達があったため多くの大学が取りやめる中、実習を担当する中野いずみ教授は、「座学では伝わらない、現場だからこそ学べることが多いので、何とか実習を行いたいと考え準備をしてきました。体調が悪くなったときはどうするかなど細かな対応策を事前に決めて受け入れ先と学生とも共有したことで、コロナ禍の中でも多くの施設が”学生を育てたい”と受け入れてくれました。現場で圧倒されることも、落ち込むこともあったと思いますし、自分に足らないものも見えたと思います。リアルな現場に身を置いて日常に触れ、自ら考え行動した経験を、今後に生かしてほしい」と話しています。