「成年後見制度」をテーマにした演劇を披露しました

健康学部健康マネジメント学科の1年次生が、1月31日に神奈川県平塚市のららぽーと湘南平塚にある「ららぽーとホール」で成年後見制度をテーマにした演劇を披露しました。健康を多面的にとらえるために学生がキャンパス周辺地域の問題を発見し、解決の道筋を考察して実践していく選択科目「フィールドワークA」の一環で行ったものです。成年後見制度は、認知症や知的障害により判断能力が十分でない人の代わりに、家庭裁判所に選ばれた人が後見人となり、財産を不当な契約などから守ることができます。学生たちを指導する本学部の菅野和恵准教授が平塚市成年後見利用支援センター運営協議会の委員であることから実現しました。

学生たちは昨年12月に平塚市役所を訪問し、市の職員から成年後見制度についての説明を受けたほか、平塚市内の老人会や福祉村で開催された市民対象の講座にも参加しました。その後、劇団「湘南テアトロ☆デラルテ」の指導のもと演技の稽古に励みました。小林ちひろさんは、「成年後見制度について深く知らなかったのですが、説明を聞いたり、自分たちで勉強したりするうちに社会的健康を守るために必要な制度だと考えるようになりました。詳しく学んだことで、演技にも気持ちが入りました」と振り返ります。劇は、男子学生が「祖母が悪徳セールス業者に高額な商品を売りつけられた」と友人に相談したことで、さまざまな立場の人が成年後見制度をわかりやすく説明していく構成。1日に2回実施した公演には合わせて約50名が来場しました。

2月27日には湘南キャンパスで、フィールドワークAの「健康バス」のプロジェクトを選択している学生とともに報告会を行いました。学生たちは、「福祉村で高齢者の方と話したときに、制度を初めて知ったという人が多く、まだまだ知られていないと感じました。高齢化が進み、認知症の人も増え、今後とても大切になってくる制度だと思います。まずは身近な人たちに伝えていきたい」「若い人たちが今後、後見人になっていかなければいけないので、高齢者だけでなく私たちもきちんと制度を理解していく必要がある」と語りました。

菅野准教授は、「認知症の疑いがあるおばあさんが悪徳業者にだまされるという誰にでも起こり得る設定だったことから、身近な題材としてよりリアリティーを持って取り組めたと思います。劇が好評だったことから、出張公演をしてほしいという依頼も受けているので、今後も学生たちと地域に出て活動していければ」と展望を語りました。

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