学生2人が「若き画家たちからのメッセージ展」に作品を出展しました

教養学部芸術学科美術学課程3年次生の丸田千恵さんと、大学院芸術学研究科造型芸術専攻2年次生の小泉悠さんが、8月19日から31日まで小田原市のすど う美術館で開かれた「第17回若き画家たちからのメッセージ展」に作品を出展しました。メッセージ展は、現代美術に打ち込む姿勢や将来性などをもとに選抜 された作家による公募展です。これまで300名もの作家が出展しています。今回は2月から3月にかけて20名を対象に面接が行われ、男女12名の作家が選 抜されました。会期中の23日に行われた作品審査では、丸田さんが特別賞を受賞。副賞として同館で来年、個展を開く権利を得ています。

丸田さんは、「すどう美術館を訪れた際に館長から”若い画家は孤独だから、このような機会を設けて少しでも応援したい”という言葉を聞いたことが応募する きっかけでした。展覧会の前に館長が面接をして出展者を決めてから1人2点の作品を制作するというユニークなスタイルにもひかれました」と話します。出展 決定後、2カ月弱で作り上げたという作品のタイトルは、『Watatsumi Introduction 1』『Watatsumi Introduction 2』。「海の神をイメージして、海や地球の壮大さを小さいキャンバスに表現したいと思って描きました。特別賞をいただき、これからの制作活動に向けてとて もいいモチベーションになりました。今後も地球や自然、世界や日本の文化をテーマにしていきたい。癒しや面白さなど、見た人が自分なりの考えや思いを巡ら せることのできる作品を作ることが目標です」と語っています。

一方、「同じぐらいの世代の人がどんな作品を描くのか見てみたいと思い応募を決めた」という小泉さん。岩手県にある日本三大鍾乳洞の一つ「龍泉洞」をモ チーフに、油彩と水彩の2種類の作品『flow line』を制作しました。「岩手には親戚がいるので、昔からよく遊びに行っていました。東日本大震災が起きて、思い出の場所がいくつもなくなってしまい ましたが、龍泉洞は変わらず残っている。もともと青い絵が好きで、描きたいと思っていたこともあり、後押しになりました」と振り返ります。「今回初めて作 品展に応募しました。同世代の人たちと話してそれぞれの作品に対する思いを聞き、いい勉強になりました。今後は、龍泉洞をモチーフにした版画にも挑戦した い」と目標を語りました。

学生2人が「若き画家たちからのメッセージ展」に作品を出展しました