芸術学科の矢島さんが「2024年度日本デザイン学会秋季企画大会」で学生プロポジション優秀賞を受賞しました

教養学部芸術学科4年次生の矢島和花菜さんが、11月9日に千葉大学墨田サテライトキャンパスで開催された「2024年度日本デザイン学会秋季企画大会」で学生プロポジション優秀賞を受賞しました。同学会では年に2回企画大会を開催しており、秋季大会は特定のテーマに基づくシンポジウム形式で実施されています。今回は「地域でデザインするということ」をテーマに、学生による68件の研究発表があり、14件が優秀発表賞に選出されました。

矢島さんは、卒業研究で制作している「多様化するハラスメントを問い直すプロセスのビジュアライゼーション」と題した冊子について発表しました。オンラインメッセージの末尾に句点をつけると受け手に威圧感を与えるとされる“マルハラスメント”に共感したことをきっかけに、「日常生活におけるさまざまなことをハラスメントだと思ってしまう自分の感覚は危ういのではないかと思い、研究テーマに設定しました」と振り返ります。インターネットなどのメディアから「〇〇ハラスメント」という単語を調査し、70種類のハラスメントを定義。一つひとつの解説文や、どのハラスメントを知っているか周りの人にアンケートを取った結果を載せたほか、各ハラスメントがどういった場面で発生するのかを「職場」「病院」「食事」「学校」「外」「家庭」の6カテゴリに分けたイラストマップで表現するなど、さまざまなデータを可視化してまとめています。矢島さんは、「家族や年上の知人が若い人と接する際、自分の発言や行動がハラスメントだと捉えられてしまわないか心配になってうまくコミュニケーションが取れないと話を聞き、〇〇ハラスメントという言葉が若い人の成長を阻害する壁になっていると感じたため、冊子では“成長のカギは距離感にある”と結論付けました。優秀発表賞という結果は、自分の考えやこれまでの取り組みが認められたということだと思うので、とてもうれしく思います」と語りました。