教養学部芸術学科では10月11日に湘南キャンパスで、「TOKAIおひろめ芸術祭」を開催しました。これは、文部科学省「地(知)の拠点整備事業」に採 択された本学の地域貢献活動の取り組み「To-Collaboプログラム※」の「芸術による大学開放を目的とした多世代交流の創出」事業の一環として実施 したものです。会場となった10号館と13号館では、本学科の音楽学課程、美術学課程、デザイン学課程の教職員と約130名の学生が、それぞれの課程の特 徴を生かした企画で来場者を楽しませました。
10号館の入り口にある「S-PLAZA」では、音楽療法を学ぶ学生たちが「昔にもどって”歌ごえ喫茶”」を開き、来場者を出迎えました。学生たちがピア ノやバイオリンなどで音を奏で、来場者と一緒に歌おうという企画。幅広い世代に楽しんでもらおうと昭和歌謡からアニメソングまで約80曲を用意し、子ども たちと一緒に踊る場面もありました。また別の教室では、インクを塗ったプラスチックの板に絵を描き、紙に刷る「小さな版画をカンタンにつくろう」や、粘土 で車を作る「自由にクルマをつくる『クレイモデリング』」、絵を描いた板を糸のこで切る「木製ジグソーパズルを作ろう」、イラストの一部からその続きを創 造して描く「この続きを描こう」など、教職員や学生が工夫を凝らした22の企画を実施しました。13号館の吹き抜けには黄色い風船を飾りつけ、本学部の学 生がデザインした平塚市の地産地消キャラクター「ベジ太」などの着ぐるみも登場。子どもたちと記念撮影をして盛り上がる一幕もありました。
来場者からは、「教室の中まで入るのは初めて。孫と一緒に来ましたが、普段から絵を描くのが好きな子なので、本当に楽しそうにやっています。学生さんが企 画して招いてくれるというのもうれしいです」「大学のすぐ近くに住んでいますが、中に入ったことはありませんでした。大学生と一緒に工作をしたり、学食で ご飯を食べたり、子どもにとっては大学がどんなところかもわからなかったと思うので、今日はいい機会になりました」といった声が聞かれました。デザイン学 課程の池村明生教授は、「幅広い世代の市民に大学に来てもらい、学生や教職員と一緒に芸術に触れ、楽しんでもらうことを目的に実施しました。130名もの 学生が協力してくれて、学年をこえて、先生方も同じ目線に立って取り組んでくれている。学生にとってもいい学びの場になったと思います。これからも続けて いきたい」と話していました。
※「To-Collabo(トコラボ)プログラム」
文部科学省の平成25年度「地(知)の拠点整備事業」に採択されたプロジェクト。全国にキャンパスを有する本学ならではの「全国連動型地域連携活動」を柱に、地域特有の問題や共通課題を各校舎の各部、学生、研究者が共有し協力して解決策を見いだす取り組みです。