教養学部人間環境学科自然環境課程が開講している授業「環境教育論」の一環で、10月21日と27日に独立行政法人国際協力機構(JICA)青年海外協力隊事務局の協力で特別講座を開催しました。環境教育論は、授業履修を通してこれからの持続可能な社会の担い手を育むことを目的に開講しています。学生たちはこれまでに「環境教育って『誰のため、何のため』なのか?」と題した講義や、環境教育史などを学んで今回の講座を受講。21日は事務局の都築康子さんが、27日には青年海外協力隊経験者で国際学科卒業生の星久美子さんがゲストとして登壇し、それぞれの立場から国際教育や国際的な環境活動などについて語りました。
21日の講師を務めた都築さんは、JICAの活動内容や、青年海外協力隊が行っている環境教育について説明したあと、実際に参加するための応募方法や選考基準、採用されてから派遣されるまでの過程を紹介。27日には星さんが、青年海外協力隊に採用されてから派遣されるまで2カ月間にわたって行われる訓練の様子や、実際に協力隊として派遣された中央アメリカのベリーズについて解説しました。星さんは現地から要請された「ごみ収集車を使ったごみ収集」「ごみのリサイクル」「学校での環境教育の授業」に取り組んだことについて紹介、「ベリーズは自然が多い国ですが、観光業の発展によりごみ問題や開発に伴う環境破壊などさまざまな問題を抱えています。知識を持っているだけでは行動には移せないので、問題解決には意識改革がとても重要。そのためにもアイデアを共有、教育していくことが大切なんだと感じました」と話しました。
聴講した学生は、「JICAや青年海外協力隊について知ってはいましたが、2回の講義を通して体験談や実際にどのようにすれば参加できるのかを聞くことができてよかった」「ベリーズという国については全く知りませんでしたが、星さんの話を聞いて詳しく知ることができましたし、国を知ることで活動の意味もより理解することができました。問題点を解決するには、意識を変えていくことが大切だという話が印象に残りました」と感想を述べていました。