教養学部人間環境学科自然環境課程の藤吉正明教授のゼミと岩本泰准教授のゼミが協力し、11月9日に湘南キャンパスで「竹細工体験」を行いました。藤吉ゼミでは野外調査を通して植物や自然環境を、岩本ゼミではまちづくりや持続可能な地域づくりなどについて研究しており、今回は合同授業として、昔から生活の中で生かされてきた天然素材の竹に触れることでその特徴を学生に知ってもらおうと企画しました。当日は、キャンパスのある神奈川県秦野市で唯一、竹製品の製造を行っている「竹のかわせ」の川瀬隆氏を講師に招き、両ゼミの学生22名が参加しました。
午前中に花かごなどの小物づくりを体験した学生たちは、午後は藤吉教授による講義を受講。「竹と笹の仲間は分類学上未解決の問題が多いですが、日本には80種類程度の竹と笹の仲間が存在し、品種などを含めると250種類程度が知られています。しかし、昔はよく使われていた竹製品も今はプラスチック製品などにとって代わり、あまり見なくなってしまいました」と解説しました。その後、川瀬氏が秦野における竹利用について説明したあと、箱笊づくりに挑戦。学生たちは木枠に細長い竹を編み込む作業に苦戦しながらも、川瀬氏の指導を受けて熱心に取り組み、時間内で完成させました。
学生たちは、「竹のぬくもりやよさ、竹細工の楽しさを知ることができました。藤吉ゼミでは木材や竹を使って子どもたちを対象としたワークショップなども開催しているので、今日教わったことを生かしたい」「普段の生活ではこういった昔ながらの竹笊もプラスチック製品になってしまっているので、自分で作れるとは思ってもいませんでした。川瀬さんに教えてもらいながら完成させることができたので、そばを盛って楽しみたい」といった声が聞かれました。