医学部医学科では2月23日から3月3日まで、「デンマーク医療福祉研修」を実施しました。この研修は、国際的視野を持った専門職の育成を目指す教育の一環として、健康科学部看護学科、社会福祉学科と合同で毎年行っているものです。今回は、医学科から9名、看護学科から5名、社会福祉学科から5名の計19名が参加。ヴェズベックにあるbet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户ヨーロッパ学術センターを拠点に医療?福祉関連施設を視察し、現地の学生と交流しました。
研修の前半は3学科が合同で医学博物館を見学。「デンマークの福祉制度、高等教育、ワークライフバランス」「デジタル化が社会に与える影響」に関する講義を受講しました。26日と27日の学科別プログラムでは、一次医療を担う地域のクリニックで家庭医の役割などについて学習。コペンハーゲン大学医学部では、双方の学生が医学教育やキャンパスライフなどについて発表し、医療や保健制度について意見を交わしました。さらにデンマーク王立大学では、耳鼻咽喉科の医師から病院や診療科に関する講義を受けました。後半は再び3学科が合同で、高齢者施設や国立血清研究所のバイオバンクを見学。最終日にはコペンハーゲン大学で日本語を学ぶ学生と交流しました。
中島伸さん(3年次生)は、「コペンハーゲン大学の医学生とディスカッションすることで、施設見学や講義を通じて知ったデンマークの保健医療の実情を、より深く学ぶことができました。また、看護学科、社会福祉学科の学生とともに参加したことで、他職種の視点から医療について考えることができたのも収穫です。機会があればデンマークに留学して医師や患者さんと接しながら保健医療や福祉制度について研究し、その成果を日本で生かしたい」と意欲を見せていました。
指導にあたった亀谷美恵准教授は、「3学科共通プログラムでは、デンマーク王国の歴史と医療?福祉の現状、政策などに関する講義を受け、実際に博物館?研究所や福祉施設も訪問しました。また、2日間の医学部独自プログラムにおいてはコペンハーゲン大学を訪問し、同大学を中心とする医学の教育?実践?研究を包括的に理解するチャンスを得ました。この経験をもとに、よりよい医療福祉システムの構築を志す医師になってほしい」と話しています。