医学部では10月17日に伊勢原市民文化会館で、「2019年度bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户医学部解剖慰霊祭」を行いました。献体により、医学教育の基礎となる解剖学教育や今後の医学の発展のための死因解明等を支えてくださった諸霊への追悼と感謝を捧げるため、毎年秋に行っているものです。秦野医師会会長、伊勢原警察署長らを来賓にお迎えし、献体された方のご遺族と献体登録をされている「献体の会」の方々、解剖学実習に臨んだ医学部医学科の2年次生、解剖学実習を見学した健康科学部看護学科の4年次生、医学部付属病院の医療職者、教職員ら約500名が参列。2018年8月1日から19年7月31日までに献体された方と病理並びに法医解剖された146霊を慰霊しました。
祭壇は、本学のシンボルカラーである青色の垂幕で表現した大海原と、学園の創立者?松前重義博士による『汝の希望を星につなげ』の言葉を表す光をイメージしてしつらえられました。医学科の大澤資樹教授(基盤診療学系法医学)が開式の辞を述べた後、全員で黙とう。続いて坂部貢医学部長(副学長?医系担当)が祭壇に向かい、「尊い無言の教えを与えてくださった御霊の前に、よりよい医療のために普段の努力をかたむけ、医学の道に邁進することをお誓いします。ご冥福を心よりお祈り申し上げます」と式辞を述べました。医学部付属病院の渡辺雅彦院長は、「ご献体を賜った方々に深い畏敬の意を表するとともに、ご親族を亡くされた深い悲しみの中、解剖をお許しいただいたご遺族の皆さまに心からの敬意を表します」と慰霊のことばを述べました。
学生代表の髙井有理子さんは解剖実習でご遺体に向かったときの真摯な思いを振り返り、「ご献体してくださった皆さまは、人体の構造だけでなく、生きることの意味や命の尊さをも教えてくださいました。皆さまの思いに少しでも応えられる医療人になるべく研鑚を続け、社会に貢献できる医学の知識と技術と心を身に付けていきます」と感謝のことばを述べました。最後にご遺族代表の方が、音楽を愛した故人の人柄をしのび、「故人は、人生の最期まで楽しく過ごさせてくれた世の中の人々に感謝し、恩返しをしたかったのだと思います。医学生の皆さんは故人の体から得た知識や経験を病で苦しむ人々のために生かしてください。そうやって感謝の気持ちが多くの人に伝わっていけば、故人も本望だと思います」と結びました。
医学科の学生たちは、お出迎えからお見送りまでご遺族と献体の会の方々に付き添い、一緒に祭壇に向かって祈りをささげ、献花しました。教職員と看護学科の学生たちも一人ひとりが花を手向けてご冥福をお祈りし、医学科の中村直哉教授(基盤診療学系病理診断学)の辞で閉式しました。なお、開式前には、医学科の霜村美寿穂さん、水野梨沙子さん、髙岡祥子さんがユーフォニアム、ヴィオラ、ピアノを奏で、献花時には教養学部の多賀ひとみ講師(芸術学科音楽学課程)がピアノを演奏しました。