「第18回Good Jobコンテスト」を実施しました

伊勢原キャンパスと医学部付属3病院(付属病院、東京病院、八王子病院)ではこのほど、教職員を対象とした「第18回Good Jobコンテスト」を実施しました。日ごろから取り組んでいる仕事や職場環境の改善策を共有し、業務のさらなる充実や効率化を図ることを目的として毎年行っているものです。サービスの向上や職場環境の改善、コストの削減を目指す「業務?職場環境改善事例部門」には18組がエントリー。11月29日のプレゼンテーション審査を経て、Good Job大賞1件、優秀賞1件、審査員特別賞7件が決定しました。Good Job大賞には、付属病院診療技術部臨床検査技術科輸血室の梶谷由美子技師と渋谷祐介技師が取り組んだ「【コストゼロ!】CLISTA!を利用した患者情報収集のデジタル化――時間短縮および安全性?正確性向上へ」が選ばれ、17日に表彰式を行いました。

手術や外来治療で用いる血液製剤を管理?提供する輸血室では、必要な血液製剤を正確?迅速に提供するため、輸血を要する手術予定患者と外来患者の関連情報を日々事前確認しています。これまでは、複数のシステムから患者データを確認し、印刷した対象者リストに必要事項を書き込まなければならず、手間と時間がかかるといった課題がありました。梶谷さんらは病院の情報システム担当者に依頼し、現在使っている院内ポータルサイトからアクセスできる検索システム「CLISTA!」を活用して手術予定患者に関する必要な情報を一括して抽出できる検索テンプレートを構築。さらに、自らその作成法を学んで外来患者用の検索テンプレートも自作しました。

梶谷さんは、「運用中のシステムの活用によりコストをかけることなく、1週間分の手術予定患者さんの輸血関連情報の確認を2時間から15分に短縮するなど大幅な効率化が図れました。『CLISTA!』をさまざまな組織で活用してもらえるのではないかと考え、コンテストで紹介しました。正確性?安全性の向上はもちろん精神的な負担も軽減され、余裕をもって仕事に臨めるようになり、生み出した時間は、医師や看護師の業務の一部を担うタスクシフトに当てたり、医療従事者間の情報交換を密にしたりして業務の充実を図っています。こうした取り組みを通じて、医療の質の向上や患者さんに対するよりよいサービスの提供に貢献できたらうれしいです」と話していました。

なお、日々の業務の中で実践している「私のちょっとした工夫部門」には8件の応募があり、書類審査により最優秀賞1件と優秀賞4件が決定。最優秀賞には、付属病院薬剤部薬剤科 の木我友紀子さんの「自動錠剤分包機内の薬の在庫管理! 錠剤ケースの配置転換とデジタル改変で業務効率2倍!」が選ばれました。