体育学部と大学院体育学研究科では10月23日に湘南キャンパスで、国際協力セミナー「いつか世界を変える力になる JICA海外協力隊セミナー」を開催しました。JICA海外協力隊経験者から体験談を聞き、国際協力や国際交流について考えるきっかけをつくろうと、公益社団法人青年海外協力協会と共同で開催したものです。今回は、スポーツ?レジャーマネジメント学科を卒業後、本研究科を2014年度に修了し、青年海外協力隊としてマダガスカルで活動した渡邉佳さん(青年海外協力協会)が講師を務め、国際協力に関心を持つ学生ら153名が参加しました。
初めに内山秀一学部長があいさつに立ち、「JICA海外協力隊は現地の人と同じ目線で生活し、信頼関係を築く活動です。今日は先輩から直接話を聞くいい機会。皆さんのこれから先の人生に生かしてもらいたい」と語りかけました。続いて青年海外協力協会の原浩治氏が、JICA海外協力隊経験者のインタビューをまとめた動画を上映するとともに、派遣先や目的、参加資格やサポート体制などを紹介。「活動内容は180以上の職種に分かれており、スポーツ系は28の職種があります。趣味やスポーツ、大学で学んでいることを生かして活動できるのが特徴です」と説明しました。
渡邉さんは、マダガスカルは日本と同じ島国で、世界有数の米の消費国といった情報を紹介。現地では主に青年の家や幼稚園、小学校、中学校、高校で授業を担当したことなどを説明し、「小学校で40~50名のクラスを一人で担当してくださいと言われ、最初は子どもたちが何を話しているのかも分からずつらい時間を過ごしました。しかし、現地の先生に手伝ってもらい、徐々にやりたいことができるようになり、子どもたちとのコミュニケーションも図れるようになりました」と振り返り、折り紙や日本語を教え、自身で手洗い啓発イベントやお菓子作り教室なども企画した様子について語りました。講演後には、「活動を通して学んだことで、最も今に生きている経験は?」「帰国後の就職活動の支援体制について教えてください」といった学生たちの質問にも丁寧に回答。最後に、青年海外協力隊OBでもある松浪稔教授(スポーツ?レジャーマネジメント学科)が、「自分が何かを形にしたいと思ったときに、周りとコミュニケーションを取っていけば必ず助けてくれる人がいるという話が印象的でした。貴重なお話をありがとうございました」とまとめました。