政治経済学部経営学科3年次生の貝賀音哉さんが昨年12月に、東京工業大学大学院の平賀良さんとともに新会社「GoMA」を立ち上げました。平賀さんが独自に開発した授業の出席管理システム「Mondokoro」などを扱う会社で、3年以内の上場を目指しています。
「Mondokoro」はコミュニケーションアプリ「LINE」を使った授業の出席管理システム。ドラマ『水戸黄門』のクライマックスで「葵の紋所」が示される様子からヒントを得てMondokoroと名付けられました。学生は出席カードへの記入や学生証をスキャンする必要がなく、スマートフォンの画面を表示するだけで出席管理ができます。授業中にMondokoroを使って教員にわからないところを質問することもできるほか、教員はExcelなどのファイルで学生の出席状況を把握できるメリットがあります。
同社では平賀さんがシステムの開発を担当し、貝賀さんはデザインや営業、広報活動などを担っています。貝賀さんの働きかけで、現在は経営学科?遠藤誠二教授の協力を得て本学や駒澤大学での実証試験を進めています。貝賀さんは、「車いす生活を送っている友人と日々をともにする中で不便に感じることが多々あり、何か力になりたいと思ったことがそもそも起業を志したきっかけでした。昨年の夏にビジネスコンテストで平賀さんと出会い、“自分のためではなく誰かのためになることをしたい”という思いに共感して一緒に起業することにしました」と振り返ります。現在は、実装に向けて企業との調整を進める一方で、「1日1つ、身の回りの課題を見つけ、それを改善するための策を考えて2人で発表し合い、新しい企画を考えています。学業との両立は大変なこともありますが、実地で学ぶ貴重な経験がでてきています。将来は独立して自分の会社を興したい」と夢を語っています。