政治経済学部政治学科では1月11日と18日の日程で、「NPO?NGOインターンシップ報告会」を開催しています。NPOやNGOがどのような役割を果たしているのか、自治体や地域との協働関係はどうあるべきか、社会がよくなるために自分たちは何をしなくてはいけないのかなど、問題意識を高め、今後の社会のあり方を考えることが目的です。2、3年次生8名が自ら実習先を見つけて交渉し、昨年10月から1月にかけて活動した成果を報告しました。
初回となった11日の報告会では3年次生4名が発表しました。青木優羽奈さんは、子どもの自由な遊び場づくりや体験イベントを手がける町田市のNPO法人「子ども広場あそべこどもたち」での実習を紹介し、「子どもの発想力に驚き、多くのことを教わるとともに、コロナ禍による遊び場環境の変化も肌で感じることができました。行政の委託事業として取り組んでいるものの、スタッフ個人のやる気に頼っている部分が多く、資金不足も課題」と話しました。「ひらつか市民活動センター」を平塚市と協働で運営するNPO法人「湘南NPOサポートセンター」で実習した土屋伊歩希さんは、「NPO@リレートーク」や「助成金申請書の書き方のコツ講座」の運営などを通して、「NPOの活動をサポートしている取り組みが印象的でした。面白いイベントばかりなのに、参加者が少ないのが残念。より多くの人の目に触れるようにInstagramを開設するなど、広報活動を充実させるべき」と提言しました。
風間咲和さんと布施里歩子さんは小田原市のNPO法人「市民活動を支える会」で実習し、市民活動応援補助金交付対象事業の活動視察やおだわら市民交流センター(UMECO)のイベント運営にも携わりました。風間さんは、「自分の住んでいる町の市民活動も意識して見るようになり、生活が支えられていることを感じました。行政と月に1度の話し合いの場が設けられており、『運営上の課題はその都度解決している』という話はよい点だと感じました」とコメント。布施さんは、「町を盛り上げたい、自然を守りたい、歴史を継承していきたいなど、団体の数だけ思いがあることを知りました。参加者は高齢者が多かったのですが、私と同年代の人もいて参加してみたいと感じました」と話しました。
指導に当たる前田成東教授は、「本学科には2つのインターンシップ科目があり、NPO?NGOでは学生が関心のある分野から受け入れ先を探し、スケジュールも調整するところに特徴があります。実習する団体にはさまざまなバックグラウンドを持った人がいるため、活動を通して視野が広がったのではないでしょうか。今後の学修や就職活動に生かせるよう期待しています」と語りました。