大熊教授のゼミナールが相模原市郊外のソーラーシェアリング事業を現地調査しました

政治経済学部経済学科の大熊一寛教授のゼミナールでは、8月29日に相模原市の株式会社さがみこファームを訪問し、ソーラーシェアリング事業の取組について現地調査を行いました。

ソーラーシェアリングは、太陽光発電パネルの下で農業を行うことで、再生可能エネルギーの拡大と農業の振興とを同時に実現しようとするもので、近年、各地で取組が広がりつつあります。さがみこファームでは、ブルーベリーの体験農園と組み合わせて太陽光発電を行い、地域内外の人々に開かれた地域共生型のソーラーシェアリング事業を進めています。その取組を調査し、ゼミの研究に活かしていくことが目的です。

さがみこファームの山川社長と小出マネージャーにお迎えいただき、挨拶と自己紹介の後、農園を回りながら事業の内容について小出マネージャーから詳しく説明をいただきました。農地の上に太陽光パネルがあることで、猛暑の中で作物(ブルーベリー)の生育にプラスになっており、太陽光パネルのタイプや設置方法について複数の方法を試しながら栽培を進めているとの説明がありました。また、災害時には地域の人々に電源を提供すること、地域外の団体と協力してパネルを設置し電力を供給している区画があることなども説明いただきました。

その後、同社の山川社長から、事業が目指すものなど、経緯やビジョンについて説明をいただきました。発電事業と農園事業の収入を足し算することで事業経営の安定性が高まるが、それにとどまらず、訪れた人に再エネを知ってもらい行動変容につなげることや、雇用創出により地域振興につなげることなどにより、いわば掛け算として社会課題の解決を目指しているとのお話をお聞きしました。また、事業を新たに始める際に行政の規制が壁になり、それを工夫して乗り越えた経験についてもお聞きしました。

質疑では、学生から、体験農園としての周知をどのように進めているのか、地域住民の理解を得るためにどのように取り組んできたのかなどについて質問が上がり、再エネ及び農業と地域づくりに関しさまざまな学びを得ていました。