大学院生が日本分類学会の2016年度学会賞「奨励賞」を受賞しました

大学院総合理工学研究科3年次生の山田実俊さん(指導教員=理学部数学科?山本義郎教授、理学部数学科卒業)が、日本分類学会の2016年度学会賞「奨励賞」を受賞しました。この賞は、日本分類学会と国際分類連合など同学会が関係する国際学会等で発表された報告のうち、35才以下の若手研究者が取り組み今後の進展が期待される研究に贈られるものです。授賞式は3月7日に東京?千代田区で開催された同学会の大会で行われました。

山田さんは、日本分類学会の和文学術誌『データ分析の理論と応用』5号に論文「対応分析を用いたアソシエーションルールによるアンケート結果の可視化」が掲載され、同学会で行った医療データの解析に関する研究発表が高く評価されました。山田さんは2つの研究で、アンケートデータと、多剤耐性を持つ緑膿菌と治療薬の投与履歴の関係を分析。複数のデータがまとまった「アイテム集合」をアソシエーション分析と対応分析という手法を使って解析し、分かりやすく可視化した成果が評価されました。「予想した通りの結果を抽出できたときはもちろんですが、提供されたデータをどのように操作すれば有意な結果を導き出せるかを考える過程は大変面白く、魅力を感じています。世の中にはまだまだ、統計的な手法を用いて解析されていないデータが数多く存在しており、解析結果を可視化して分かりやすく表現できればその可能性を多くの人に理解してもらえると期待しています。今後も研究を重ね、汎用性が高い統計的な処理システムを開発したい」と話しています。

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