水産学科の清水准教授が「マイクロプラスチックの体外排泄に向けた取り組み」をテーマに講演しました

海洋学部水産学科の清水宗茂准教授が9月13日にSISTグループ静岡駅前キャンパスで開催された「静岡県大学研究連携シンポジウム」で講演しました。同シンポジウムは、新研究領域の開拓をはじめとした多様な研究連携を深めようと静岡大学グリーン科学技術研究所が主催したものです。

清水准教授は、「マイクロプラスチック(MP)の体外排泄に向けた取り組み」をテーマに講演。「MPを摂取してしまうとさまざまな臓器に蓄積され、炎症反応が亢進し、多くの疫病リスクが高まるといわれています。MPによる健康リスクは将来顕在化する可能性が高くなっています」と現状を説明し、「一方で、プラスチックのない世界をすぐに実現することは難しく、私たちはMPを体に蓄積させず、速やかに排泄する方法について研究しています」と話しました。清水准教授の研究室では、ラットに成分が異なるエサを与え、24時間ごとに糞を回収。それぞれのMP数を計測するだけでなく、解剖消化管中のMP数を分析した結果、「MPとキトサンを併用摂取した場合、速やかに排泄されやすいという研究成果が出ています。今後もさらなる排泄促進素材を探索するとともに、MP摂取が味覚に及ぼす影響についても研究していきたい」とまとめました。