bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户海洋科学博物館の冨山晋一学芸員と愛知県在住の西村貴文氏がこのほど、日本では2例目となる珍しい深海魚Eustomias pariniを駿河湾で発見。その形態的特徴と分布に関する知見をまとめた論文が、日本魚類学会発行の学術誌『魚類学雑誌(オンライン版)』に9月20日付で掲載されました。海洋科学博物館では、論文掲載に合わせて10月9日から31日まで標本の特別展示を実施しました。
Eustomias pariniは、ワニトカゲギス科、ホテイエソ亜科に分類され、アメリカ?ハワイ諸島以西の太平洋に分布しています。2001年に外国人研究者によって新種記載され、その際に日本で1例目となる1標本が小笠原諸島近海でも採集されていましたが、この記録は日本人研究者には見落とされ、種の標準和名がありませんでした。そこで、日本産魚類として広く周知を図るために、冨山学芸員らは今回の論文の中で新たな標準和名「マツバセンコウホシエソ」を提唱しました。この和名は,本種を特徴づける下あごのヒゲの形態が、松葉状の火花を散らす線香花火を連想させることに由来します。温帯域における本種の発見は初めてで、分布の北限は従来よりも約1260km更新されました。
冨山学芸員は、「私たちが取り組む生物分類学は、生物多様性を解き明かす上で基礎となる重要な学問です。これまでに報告した新種はもちろんですが、今回のような小さな発見であっても未知の事実に触れる喜びは大きく、分類学の進展に多少なりとも貢献できることにやりがいと意義を感じています。今後も成果を出せるよう研究を続けていきたい」と話しています。