生物学部生物学科の河合久仁子教授が、科学雑誌『Newton』(ニュートンプレス)5月号に掲載された記事Nature View「夜空の覇者コウモリ 空に進出した驚異の哺乳類」の監修を務めました。羽ばたいて空を飛ぶ唯一の哺乳類であるコウモリは、人間社会や生態系と深く関わっています。本記事では、世界に暮らす個性的なコウモリの生態に迫っています。

哺乳類学が専門で、主に小型コウモリ類の分布特性と分類の研究に携わってきた河合教授は、捕獲調査による分布域の把握をはじめDNAレベルによる系統解析や集団構造の解明とその結果に基づく分類の見直し、コウモリ類の音声の長期録音による活動パターンの調査などに取り組んでいます。今回の記事監修はこれまでの知見を生かしたもので、コウモリの生態サービス(人類が生物や生態系から受ける利益のこと、自然の恵)における位置付けや、コウモリの進化について掘り下げることを提案。加えて写真の提供や記述内容のチェックなどを行いました。
河合教授は、「写真が綺麗で世界にはさまざまなコウモリが生息していることがわかるのでぜひ手に取ってもらいたい。また、日本列島に生息する種のうち私が注目している種も取り上げてもらったので、ぜひそれもみていただければ」と話しています。
科学雑誌『Newton』2025年5月号
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