農学部動物科学科の伊藤秀一教授が参画する大学や研究機関によるコンソーシアムがこのほど、「bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户4年度 農林水産研究の推進(委託プロジェクト研究)」の「鶏及び豚の快適性により配慮した飼養管理技術の開発」に採択されました。農林水産省では、農林水産業?食品産業の競争力強化に向け、国主導で実施すべき重要な研究分野について農林水産研究の推進(委託プロジェクト研究)を実施しており、現場ニーズ対応型研究、革新的環境研究、アグリバイオ研究の各分野で研究機関が採択されています。
現場ニーズ対応型研究の「鶏及び豚の快適性により配慮した飼養管理技術の開発」は、欧州を中心にアニマルウェルフェアへの関心が高まる中、特に課題となっている鶏及び豚について、快適性により配慮しつつ生産性や作業性を同時に改善できる低コストな飼養管理技術の開発を推進するものです。伊藤教授が参画し、今回採択されたコンソーシアムには、国立大学法人東京農工大学が代表機関となり、本学、国立研究開発法人農業?食品産業技術総合研究機構、山梨県、長野県、麻布大学、国立大学法人東京工業大学、国立大学法人信州大学、日本電気通信システム株式会社が参加しています。
動物行動学?アニマルウェルフェア学が専門の伊藤教授は、長年にわたってこの分野の研究に取り組む数少ない研究者であり、伊藤教授の動物行動学研究室は九州でもほぼ唯一の産業動物?動物園動物のアニマルウェルフェアを研究している研究室です。今回の委託プロジェクトでは、動物科学科の稲永敏明講師(家畜管理学)とともに、繁殖豚のアニマルウェルフェアに配慮した飼育管理について担当します。伊藤教授は、「欧州を中心に世界的な流れとなっている畜産動物のアニマルウェルフェア(動物のストレスに配慮した取り扱い)は、日本においても関心が高まっています。私の研究室では、農学部が阿蘇校舎に拠点を置いていたころから継続してこの分野の研究に取り組んでおり、2023年4月に開設される九州キャンパス阿蘇くまもと臨空校舎の鶏舎と豚舎は、日本では珍しいアニマルウェルフェアに配慮した飼育施設となっていることから、今回採択を受けた研究もこの環境を生かし、他の研究室と共同で進めていきます」と話しています。