国際文化学部地域創造学科の学生が8月28日に札幌市内で開催された北海道マラソン2016で、給水ボランティアを行いました。本学科で開講する「地域創造フィールドワークA」の一環として毎年実施しているもの。この授業では札幌市内で開かれる各種マラソン大会で運営の裏方を経験し、競技者の気持ちを理解するとともに、選手を支える充足感を得ることで今後の学生生活や将来におけるスポーツとの向き合い方を考えるきっかけとすることを目的としています。今回の北海道マラソンでは、28名の学生と本学科の教員3名が参加しました。
学生たちは40km地点に設けられた給水ポイントでスポンジの配布を担当。ランナーが来る前から大きなバケツに水と氷を満たし、スポンジに冷たい水を含ませてはテーブルへと並べ準備にあたりました。スタートから約2時間あまりでトップクラスのランナーが到達すると、「頑張ってください!」「あと少し!」とエールを送りながら次々とスポンジを配布。その後も次々とランナーが到達してくる中、足りなくなったスポンジを用意したり、並べたり、使い終わって道路上に投げ捨てられたものを回収したりと、役割を分担しながら懸命にレースの運営を支えました。
札幌キャンパスのサッカー部に所属する大畑和輝さん(4年次生)は、「普段は応援されて試合に出場する方ですが、頑張っている人たちの手助けをしてみたい、後押ししたいという気持ちで参加しました。スポンジを手渡しする中で、ランナーの方たちと共感できたように感じます。今後も機会があればこのようなボランティア活動に参加してみたい」と充実の表情。「地域創造学科に入学してすぐ、先輩方がこのボランティアに参加している様子を写真で見て、自分もやってみたいと授業を履修しました」と話す河原彩さん(2年次生)は、「走っている方たちからの”ありがとう”の言葉や笑顔がうれしかった。裏方の楽しさを知ることができたと思います。3時間立ちっぱなしの仕事ですが、疲れよりも充実感が上です。今後もスポーツに関するボランティアの授業を履修していこうと考えています」と話しました。
学生たちを指導した服部正明教授は、「本学科には運動部に所属している学生が多くいますが、道内でも屈指の大規模スポーツイベントにサポートする側として携わる経験を通して、大会の当事者として実践的に学ぶ機会をつくりたいと10年以上前からこの取り組みを継続しています。私たちの役割が最終版の給水所ということで、ランナーの方たちの疲労も大きく、立ち止まって学生と会話をされる方もいらっしゃいました。学生たちもこのようなコミュニケーションから”誰かを支える””助ける”といった気持ちを強くしてくれたのではないでしょうか」と語っています。