課程資格教育センターでは、11月22、23日に開催された東京都北区在住の中高生向け「レベルアップワークショップ」に協力しました。この催しは、北区文化振興財団が第一線で活躍する講師を招き、美術や芸術に関する知識や感性を磨く機会を提供しようと実施しているものです。今回は、「触る楽しさ~彫刻を手と目で見よう!」をテーマに、本センターの篠原聰准教授のほか、高橋裕二氏(ブロンズスタジオ)と高嶋直人氏(野外彫刻調査保存研究会)、野城今日子氏(東京文化財研究)、高木謙造氏(彫刻家)が講師を担当。学芸員を目指す湘南キャンパスの学生5名が運営をサポートし、中高生8名が参加しました。
22日は、3名の講師が北区にゆかりのある彫刻家?北村西望の生涯や多くの芸術家がアトリエを構えていたこの地域の特色、市民活動によって全国で展開されている彫刻メンテナンスや博物館の役割を紹介。高木氏の指導のもと、花をイメージした石膏直付けによる彫刻制作にも取り組みました。23日には、市内にある北村西望作の「平和祈念像」(北とぴあ入口)と「天女の笛像」(北区第一庁舎前)のメンテナンスを体験。最初にルーペを使って状態を観察した後、学生と生徒たちが手分けして水洗いやワックスがけを行いました。作業会場には、ケーブルテレビ局なども取材に訪れ、偶然訪れた市民が足を止めて作業の様子を眺めていました。
参加した中高生たちは、「友人に誘われて参加しましたが、とても楽しく、他の銅像もきれいにしたいと思うようになりました。これからも自分なりに彫刻の勉強を続けようと思います。また、今回の活動を通して市民の皆を助け、報いることの大切さを学びました」「2日間のプログラムを通して、彫刻の奥深さを感じることができました。平和記念像のようなすごいものを人が作ったという驚きと感動を実感することができました。この像を自分がメンテナンスしたと思うと誇らしい気持ちになり、友人たちにも自慢できると思いました」と話していました。