九州キャンパスでは11月12日に、2023年4月に開設を予定している阿蘇くまもと臨空校舎(以下、臨空校舎)の農学部圃場で、「農ある仲間 土ほぐす福幸プロジェクト」の学生メンバーと教職員らによるヒマワリの収穫作業を実施しました。農学部の「アグリ実学スキルアップ支援プログラム(略称:アグラップ)」(※)の一環で、農学部と大学院農学研究科の新しい学びのフィールドとなる臨空校舎を九州キャンパスの学生と教職員、地域住民が一体となって構築しようと企画した「農ある仲間,土ほぐす福幸プロジェクト~みんなで創る学びのフィールド~」として行ったものです。当日は、農学部の学生と教職員合わせて約30名が参加しました。
臨空校舎は、阿蘇くまもと空港に近い「bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户宇宙情報センター」(熊本県益城町)の敷地を転用して新設され、阿蘇実習フィールド(熊本県南阿蘇村)と併用して農学部と大学院農学研究科の教育?研究活動を行う予定です。農学部の2年次生がクラス単位の実習で使用する予定の圃場は19年の夏ごろから農学教育実習センターの職員らが整備を進め、過去2年間にわたって7月末に学生、教職員が、花言葉の「あなたを幸福にする」と震災からの「復興」を掛けて「福幸ヒマワリ」と名付けたヒマワリの種をまき、11月に種を収穫した後はヒマワリ油を精製して「福幸の種」の名称で製品化してきました。校舎のオープンを翌年に控え活動の最終年度となる今年7月にも、プロジェクト参加学生と教職員、南阿蘇村役場、南阿蘇村黒川地区住民の皆さんら合わせて約30名がヒマワリの種1000粒をまいていました。ヒマワリは9月末に一斉に開花し、満開を迎えた畑では花見の会を実施して記念撮影も行いました。
当日は、まず農学教育実習センターの吉田政博センター長(農学部教授)があいさつ。続いて中野祐志技術職員が刈り取り作業の手順を解説しました。参加した学生、教職員とその家族と南阿蘇村住民らは、枯れたヒマワリを一本一本丁寧に刈り取り、順調に生育し熟した花を収穫。家畜用のエサである冬季サイレージや堆肥として活用する茎葉などの製品にならない部分も手際よく集めていきました。参加した学生は、「種まきに参加できなかったので、今回初めて臨空校舎の敷地に足を踏み入れました。完成間際の建物を見て、自分も来年度からここで学ぶのだと実感がわいてきました」「臨空校舎の充実した施設に、自分も充実した研究をしなくてはと思いました。新しい校舎のスタートにこのような活動を通じて加わることがうれしい」と話していました。吉田センター長は、「農学部が旧阿蘇キャンパスにできた時、学生と教職員は一体となって圃場を開墾し、設備を整えるなどまさに手作りでキャンパスを創造してきました。本プロジェクトはこの『農学部魂』を受け継ぐ活動であり、3年間を通じて多くの学生が携わってくれました。臨空校舎の開設後もこのフロンティアスピリッツをつないでいきたい」と話していました。
なお、今回収穫した種は阿蘇実習フィールドへと運び、2~3週間程度乾燥させ、年内には搾油を担当する業者へと出荷する予定です。