情報技術センター(TRIC)協力?共催「第8回IFIP WG5.15災害情報処理に関する国際会議」を品川キャンパスで開催しました

12月4日から6日まで品川キャンパスで、「第8回IFIP WG5.15災害情報処理に関する国際(The 8th IFIP WG5.15 Conference on Information Technology in Disaster Risk Reduction: ITDRR2023)」(主催:情報処理国際連合=IFIP: International Federation for Information Processing、共催:bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户情報技術センター=TRICほか)が開催され、本学をはじめとする国内外の大学や研究機関に所属する研究者ら約30名が参加しました(オンライン参加者を含む)。この会議は、近年、防災や減災を目的とした情報処理?情報通信技術の重要性が世界中で認識?共有されつつあることを受け、各国の参加者に災害情報処理ITDRR: Information Technology in Disaster Risk Reduction)に関する最新研究成果の発表と議論を通してその重要性を深く認識してもらい、世界の防災?減災に貢献することを目的に開催されています。第1回(2016年)と第2回(2017年)がブルガリア?ソフィアで開催されて以降毎年開かれており、本年2023年は関東大震災から100年の節目の年であることから日本の本キャンパスでの開催となりました。

最終日の6日は、TRIC前所長の長幸平教授が登壇し、「環境教育を目的とした衛星?地上観測による被災地復興のモニタリング」をテーマに基調講演しました。長教授は、2011年3月11日に発生した東日本大震災を契機に立ち上げた衛星?地上観測による被災状況のモニタリングプロジェクトについて説明。宮城県名取市閖上地区や北上川流域の衛星画像と写真で震災前後の様子をはじめ、植生が回復する様子などを紹介しました。また、16年4月に発生した熊本地震では、本学旧阿蘇キャンパスを含む地域の被害状況のモニタリングを研究対象に加えたプロジェクトの推移を報告し、被災地域の復興状況をより正確に定点観測するために開発したタブレット端末向けアプリケーション「タイムシフトモニター」を紹介。「衛星画像と定点写真を結びつけることは、環境?防災教育に非常に効果的な手法。今後も“地球規模で考え、地域で行動する”を大切にして、研究を深めたい」とまとめました。

終了後は、参加者から地域の教育機関との連携の可能性やどのようにすればこのようなプロジェクトを継続できるかなどの多彩な質問があり、活発な議論が交わされました。組織委員長として準備と運営を進めてきた内田理教授(情報理工学部)は、「この会議が関東大震災から100年の節目を迎えた本年に、東京にある品川キャンパスで開催されることの意義は極めて大きいと感じています。本会議によって災害情報処理に関する最新の研究動向や実践事例の情報共有が進むことが期待されます」と話しています。

なお、主なプログラムは以下のとおりです。

【12月4日】
◆Session 1: GIS
 Chair: Jun Sasaki (Yamato University, Japan)
◆Keynote 1
 Chair: Osamu Uchida (Tokai University, Japan)
 Keynote speech #1
 “Democratization of Geospatial Information”
 Taichi Furuhashi, Professor, Aoyama Gakuin University, Japan
◆Session 2: Information Systems
 Chair: Yuko Murayama (Tsuda University, Japan)

【12月5日】
◆Session 3: Social Media
 Chair: Walter Seb?ck (University for Continuing Education Krems, Austria)
◆Session 4:
 Situational Awareness
 Chair: Sofie Pilemalm (Link?ping University, Sweden, University of Agder, Norway)
◆Session 5:
 Evacuation & Emergency Management Chair: Thomas J. Lampoltshammer (University for Continuing Education Krems, Austria)
◆Keynote 2
 Chair: Yuko Murayama (Tsuda University, Japan)
 Keynote speech #2:
 “Human Behaviour in Crisis Situations ? Modelling and Simulation”
 Julie Dugdale, Professor, University Grenoble Alps, France

【12月6日】
◆Keynote 3
 Chair: Osamu Uchida (Tokai University, Japan)
 Keynote speech #3:
 “Recovery Monitoring of the Disaster-damaged Areas Using Satellite & Ground Observation for Environmental Education”
 Kohei Cho, Professor, Tokai University, Japan
◆Late-breaking Session (Poster Introduction)
 Chair: Keisuke Utsu (Tokai University, Japan)
◆Late-breaking Session (interactive poster presentation)
◆Session 6: Healthcare
 Chair: Michinori Hatayama (Kyoto University, Japan)